各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 次世代 かすかべ!
- 視察先
- 静岡県 熱海市
- 視察案件
- 熱海市シティープロモーション基本指針について
- 実施日
- 令和6年10月17日
- 参加者氏名
- 河井 美久、吉田 稔、小久保 博史、伊藤 一洋、阿部 雅一、奥沢 裕介
視察結果概要
(1)視察先の概要
熱海市は静岡県最東部に位置する市で、人口約3.3万人です。熱海市は温泉街として有名で特に熱海温泉が観光の中心となっています。
熱海市の歴史は古く、明治22年に熱海村が伊豆山村、泉村、初島村を合併して新しい熱海村となり、明治24年に熱海町となりました。その後、昭和12年に多賀村と合併し、熱海市が誕生しました。昭和32年には網代町とも合併しました。
熱海市は温泉だけでなく美しい海山の景観も魅力の一つで、観光客にとっては、温泉街の他にも初島などの自然環境が楽しめるスポットがあります。
(2)視察内容
熱海市シティープロモーション基本指針の策定の経緯は、熱海市の年間宿泊数は昭和40年代前半をピークとして400万人から500万人で推移したものの、平成に入り観光地の増加、経済不況等もあり、宿泊客は右肩下がりに減少し、東日本大震災の平成23年度には246万人と最盛期の半分まで落ち込みました。
そこで様々な考察をした結果「有名ではあるがそのブランド力は人を引き付ける力を弱めている」との現状を認識し、熱海市の地域資源や特性を最大限生かし、継続的に効果的なプロモーションを推進していく事が重要な課題であることから「熱海市シティープロモーション基本指針」を策定しました。
その基本的な考え方として、官民で行っている多種多様なプロモーションが顧客に対して継続的に魅力を訴求し「訪れる」「住む」「投資する」というアクションに繋がるよう、共通のルールを定めて戦略的なプロモーションを推進していく事にしました。
先ず、官民一体となって発信すべき街のイメージや恒常的な魅力を明確にし、熱海市のプロモーションに共通のコンセプトやキャッチコピー等を設定して統一感を持たせ、都市イメージを向上させるプロモーションを継続的に推進する。
次に、顧客に効率よく効果的に魅力を訴求する為、PDCAサイクルを計画的に実施できるよう短期的、中期的な広報、PR計画を策定し推進する。また、官民で行われるプロモーションを評価、管理する体制を整え、効果的で統一感あるプロモーションを継続的に推進する。そして熱海市に有用なメディアリストの構築やニュース性の高いプレスリリースの配信をはじめ、旬な情報を定期的にニュースレターとしてメディアへ情報提供するなど、メディアとの良好な関係を構築し、露出を獲得していくといった内容です。
(3)視察から得られた考察
本市は熱海市と違い温泉や風光明媚な風景がある観光都市ではありませんが外郭放水路(地下神殿)や「クレヨンしんちゃんのまち」として魅力的な観光コンテンツがあります。それらを生かすには熱海市の様にしっかりとしたマーケティングを実施し、ターゲットに合わせたイベント企画、印刷物の作成、SNSといった情報を発信して行くことが重要です。
また熱海市ではJTBの包括連携協定のもとブランドプロモーションを構築し、官民が一体となり観光事業に取り組んでいます。
本市でもこの様な取り組みを推進し、国内、インバウンド客を取り込み、少しでも多くの方が本市に訪れるようになると考察します。

視察の様子