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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
次世代 かすかべ!
視察先
茨城県 五霞町
視察案件
調整池の利活用について
実施日
令和6年10月11日
参加者氏名

視察結果概要

(1)視察先の概要
面積:23.11㎢
総人口:8,027人、世帯数:3,443世帯(令和6年4月1日現在)
隣接自治体:茨城県古河市・境町、埼玉県久喜市・幸手市、千葉県野田市の5市町
町の花:ばら、町の木:梅、町の鳥:ひばり

 茨城県の西南端に位置し、関東平野のほぼ中央にあり、東京都心からの距離は約50キロメートル。茨城県内の市町村では唯一、町内全域が利根川の右岸(南側)にあり、江戸川の起点としても知られている。
 住民の日常生活の物品購入、就労・進学など生活圏は、利根川を隔てる茨城県古河市、猿島郡境町や、埼玉県幸手市や久喜市との結びつきが強く、茨城県県西地域の市町村では唯一、東京都市圏(都市雇用圏)に属する。
 最新の2015年(平成27年)の統計では、同じ県西地域の古河市、県南地域のつくば市・土浦市よりも東京都へ通勤・通学する就業者・通学者の割合が高い。隣接する古河市とともに昭和30年代から工業立地が進み、埼玉県方面からの労働力流入も多く、昼間人口比率が124%(平成17年国勢調査)と高いことが特徴で、最新の平成27年の国勢調査では昼夜間比率が県内1位。
 首都圏中央連絡自動車道(圏央道)五霞インターチェンジの供用に伴い、圏央道・新4号国道・県道西関宿栗橋線等の広域交通体系が確立された立地を生かし、商業・工業・流通業務等を中心とした「五霞インターチェンジ周辺地区土地区画整理事業」を進めている。圏央道開通に伴い、当町における工業地の地価上昇率が全国1位となった。

(2)視察内容
 STREET SPORTS PARK GOKA / ラジコンパークGoka

1 調整池活用に至る経緯
 とにかく「五霞町を知ってもらい、五霞町に来てもらいたい」という理念を職員で共有し、そのためには何が必要かということを、些細なこともためらうことなく、つまらないことも恥ずかしがらずに言葉に発し合うことで様々なアイデアが生まれてきた。
 その中で、産業団地内の道路、公園でスケートボードをしている人が多いことに 着目し、五霞インターチェンジ土地区画整理事業によって整備された調整池の平時利活用の検討が始まった。

2 調整池整備の狙い
 町の顔である「道の駅ごか」に隣接し、町内外の若者の交流の場を創り、新たな賑わいの創出と、「道の駅ごか」の更なる集客アップに繋げることを狙いとして、東京オリンピック2020の追加種目にスケートボードやバスケ3×3が選ばれたことから、それらを楽しめるスポーツパークとして整備し、町の知名度アップも図る狙いもある。

3 官民連携・地方創生臨時交付金の活用
 特殊塗料の開発・製造・施工を手がける町内民間企業の「株式会社染めQテクノロジィ」と包括的連携協定を締結し、施工費の3分の2は他企業の協力も得、残りは地方創生臨時交付金を充当し、町の持ち出しはほぼない状況。
 当初予定の「スケートボードやバスケ3×3エリア」に加え、「こども遊び場」、「スラックライン」、「ストライダー」、「アートエリア」、「休憩スペース」が色鮮やかに描かれている。

4 整備効果
 若者たちが道路や公園でスケートボードを行っていることは問題視されていたが、 調整池をスケートボードエリアとして整備したことで、それが解消されたと共に、利用者によるSNSの発信や口コミ等により、パーク来訪者が増え、隣接する「道の駅ごか」の売り上げも狙い通り上昇した。
 各種目で著名な選手を招いてのイベントを開催し、五霞町の知名度の上昇に伴い、県内外問わず他市町村から行政視察に訪れている点においても新たな賑わいの創出に繋がっていることを受け、第二弾として隣接するもう1カ所の調整池を「ラジコンパークGoka」として整備するに至った。

(3)視察から得られた考察
行政職員が一丸となって、町を知ってもらいたい、町に来てもらいたいという強い願いを共有し、どんな些細なこと、つまらないことも恥ずかしがらずに言葉に発し、みんなで失敗をおそれず真剣にアイデアを出し合う雰囲気を作ったことが大きな動きに繋がったと感じた。財源不足の課題も、出来ない理由として諦めず、地元企業との包括的連携協定を結んで協力を得たり、地方創生臨時交付金を活用するなど、何とかして出来る方法を探し出しすという積極的な姿勢によって、実現への道筋が切り開かれていったように感じた。
 諦めずに大勢のアイデアと力を結集できたことに成功の大きな要因があるように思うが、「道の駅ごか」という商業施設を基軸として、その周辺を更に整備し付加価値を創出するという着目も、立地条件を生かした成功の大きな要因であったと思う。今あるものにさらに付加価値を創出する考えが大切と感じた。

視察の様子
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