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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
公明党
視察先
愛媛県 松山市
視察案件
みんなで歩いて暮らせるまちづくりについて
実施日
令和6年10月10日
参加者氏名
鈴木一利、栗原信司、荒木洋美、木村圭一、藤原智子、中村貴彰

視察結果概要

(1)視察先の概要
 松山市は愛媛県の中央部に位置し、瀬戸内海に突き出した高縄半島の西部及び忽那諸島などから構成されています。市街地は三方を高縄山系の1000メートル級の山岳に囲まれ、石手川や重信川によって形成された松山平野の北部を中心に広がり、西部の海岸線は比較的緩やかな一方、島しょ部は変化に富んだ海岸線を形成し、好漁場を有する他、優れた景観から瀬戸内海国立公園にも指定されています。また城主加藤嘉明である松山城を中心に「人が集い 笑顔広がる 幸せ実感都市 まつやま」として四国で初の人口50万人都市となった豊かな自然と伝統ある歴史・文化等を生かし続けてきたまちです。

(2)視察内容
 松山市では、まちづくりを取り巻く環境変化において、人口減少、少子高齢化社会が到来してきたことから、今までとは異なるまちづくりを考える必要があると、さまざまなまちづくり事業に取り組まれておりました。「コンパクトで質の高い都市」「高齢者でも安心して歩いて暮らせるまちづくり」など、このような松山市のまちづくりの取り組みに対しまして、松山をつくる4つの柱として、1少子化対策と子育て環境の充実、2交通の利便性向上とまちの賑わい創出、3経済の活性化と雇用環境の整備、4安全・安心で持続可能なまちづくりをかかげ、さまざまな課が連携し取り組まれています。そこで、今後まちづくりが大きく変わっていく春日部市としても、このような取り組みができないものかと思い、視察に伺ってまいりました。

(3)視察から得られた考察
 松山市では、人口減少、超高齢化を迎えるにあたり、新しい考えでの視点が必要と動き出し、まずは面的な市街地整備には何が必要かの検討からスタートしておりました。その結果、松山市では、これまでの車を中心とした交通体系から、歩行者や自転車といった「遅い交通」に配慮したまちづくりを推進されてきたとのことでした。市としても、さまざまな課が連携し、歩いて暮らせるまちづくりのネットワーク上では、道路の幅員構成を、車から歩行者や自転車に配分する「道路空間の再配分」を実施。その一方、道路空間の再配分は、沿道住民のライフスタイルが既に定着していることから、合意形成が容易ではないため、地道で丁寧な説明が必要と捉え、目指すまちづくりを進めるツールとして、社会実験を実施したり、地元、関係者間との具体的な整備イメージの共有も有効に活用されていました。歩行を支援するための、歩行空間の魅力アップや、歩行環境整備においては、高齢化が進んでいる春日部市にとっても「歩くこと」が健康増進や医療費節約を生むのではないかと考察したところです。ちなみに、公共交通や医療、商業施設が近くにあるなど、外出がしやすい歩いて暮らせるまちづくりを進めることは、さまざまな研究結果で示されてるとおり医療費低減効果があり、成果としても、まちづくりに関する賞を受賞するなど、地域に愛着と誇りが生まれているそうです。
 今後の松山市での課題としては、通行量増加や時価上昇などの効果があることから、整備後の「見える化」が重要と捉え、さらなる模型やCG、交通シミュレーションなど市民に分かりやすいツールを有効に活用していきたいとのことでした。このような課題を春日部市も参考にしながら、春日部駅付近連続立体交差事業、北春日部駅周辺地区土地区画整理事業、東埼玉道路、赤沼・銚子口地区産業基盤整備事業など、これから目の前に迫る大事業においても、松山市の取り組みを参考にしていくことも必要ではないかと考察しました。

視察の様子
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