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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
日本維新の会
視察先
北海道 長万部町
視察案件
「東京理科大学と連携したまちづくりの取り組み」について
実施日
令和6年7月10日
参加者氏名
平沢 一博

視察結果概要

(1)視察先の概要
 長万部町は、北海道渡島総合振興局北部にあり、南北に伸びた町域を擁し、交通の要衝として昭和時代から栄えてきた町です。長万部岳(972.4m)など大部分が山地によって占められ、内浦湾(噴火湾)沿いに平地が帯状に分布し、長万部川、紋別川、国縫川沿いに平坦で肥沃な農耕地を有しております。海岸のほとんどは砂浜で、海は遠浅となっております。気候については、亜寒帯湿潤気候または湿潤大陸性気候に属し、降雪量が多く、周辺の自治体と同様に特別豪雪地帯に指定されております。
 北海道新幹線長万部駅開業や地域高規格幹線道路の実現によって北海道の交通の重要拠点としての役割が一層高まっております。また、駅弁でおなじみの「かにめし」は長万部町の歴史・文化ともいえる特産品です。
人口/4,823人(令和6年4月1日現在)  
面積/310.76㎢


(2)視察内容
 鉄道の町として発展してきた長万部町は、昭和40年代をピークに国鉄の合理化によって過疎化が進行、町は今後のまちづくりの長期展望と企業誘致を模索していました。そのような中、昭和54年、当時仕事で取引をしていた消臭剤メーカー無臭元工業社長が東京理科大学の理事をしており、当時の町長と面談する機会があり、そのことが縁で数年に及ぶ現地調査や大学側との様々な協議を重ね、昭和60年3月に東京理科大学が目指す「自然を尊重する豊かな人間性と国際感覚を身につけた21世紀を担う技術者の養成」に最適であるとして新たなキャンパスの設置場所に決定しました。昭和62年に長万部キャンパスが開講されてから36年が経過し。現在まで長万部町が東京理科大とどのような関わりをしてきたのか、また今後の展望について、共栄大学初め多くの学校を持つ本市が、地域の学校とどのように関わっていくべきか学んでまいりました。


(3)視察から得られた考察
 開校以来、学生は教育と文化の振興やスポーツを通じて町民との交流を図っており、町内各種行事のボランティアとして積極的に参加しているとのこと、また毎年学生が地域に溶け込んでおり、過疎化が進行している町の活性化に寄与しているとのことです。
 平成27年9月には「長万部町と東京理科大学との地方創生に係る包括的連携協定」を締結、双方の密接な連携・協力により、地方の課題解決、まちの活性化に寄与することを目的として、国の地方創生交付金を活用しました。また、平成27年から令和元年にわたり東京理科大学事業会社を事業主体とした「再生可能エネルギーを活用した先進的なアグリビジネスプロジェクト事業」を実施し、現在では長万部町の新たな特産品として定着しつつある高糖度トマト「ENRICH MINI TOMATO」が誕生したとのことです。また、平成28年より特産品である「毛ガニ」について、世界的にも貴重な養殖の研究が行われており、年々漁獲量が減少している毛ガニの完全養殖を目指すべく現在も研究が続いているとのことです。
 そして、キャンパス設置の直接的な効果として学生及び教員やその家族の人口増、大学関連の雇用創出が考えられるとのことです。
是非、春日部市においても、市内の学生を地域行事やボランティア等に巻き込んで行く環境作りを考えていきたいと思います。学生時代に過ごした春日部の良い思い出を持つことで、就職や結婚後に春日部に住むという選択肢を作ることは十分可能だと感じました。多くの学校が所在する春日部市の強みをしっかりと活かしていきたいと思います。

視察の様子
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