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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
自民・無所属の会
視察先
青森県 弘前市
視察案件
沿線の観光地めぐり・まち歩きに便利な弘南鉄道ガイドマップ・まち歩きマップについて
実施日
令和5年10月12日
参加者氏名
山崎 進、鬼丸 裕史、金子 進、
水沼 日出夫、石川 友和、会田 吉幸

視察結果概要

(1)視察先の概要
 弘前市は、青森県の西南部に位置し、総面積524.20kuの内陸型地域です。2023年7月1日における弘前市の総人口は162,436人となっています。
 東に奥羽山脈の八甲田連峰を望み、西に「津軽富士」と呼ばれる青森県最高峰の岩木山を有し、南には、秋田県にまたがり世界遺産に登録されている白神山地が連なります。山々に囲まれた平野部においては、白神山地に源を発し、やがては十三湖を経て日本海に注ぐ県内最大の流域面積を持つ一級河川岩木川が、約30kmにおよび北流しています。この岩木川には平川、浅瀬石川が合流し、流域の肥沃で広大な津軽平野は県内屈指の穀物生産地域を形成しています。また、平野周辺部の小高い丘陵地帯には、県の基幹農産物であるりんごの約4割を生産する樹園地が85.44kuにわたり広がり、更には、その樹園地を取り巻くように山林地帯が伸び、緑豊かな自然環境に恵まれた地域となっています。

(2)視察内容
 弘南鉄道沿線地域の魅力・価値を、沿線の自治体や地域おこし・まちづくり関係者、観光・鉄道関係者などと協働で収集・発掘し、既存のガイドマップとの差別化したマップを作成し、地域住民や観光客に発信することで、弘南鉄道の利用を促進するとともに、沿線地域の活性化を図ることを目的として、令和2年度に弘南鉄道沿線自治体 (黒石市、平川市、大鰐町、田舎館村) 連携事業として実施され、現在の利用促進部会の活動の前身となっている事業です。
 事業内容は、民間団体(弘南鉄道アソビプロジェクト) が沿線の地域おこし・まちづくり関係者や観光・鉄道関係者と協働で行う、沿線資源調査やモデルツアーの開発の成果品を活用するとともに、ワークショップ等を行い、関係者の意見を集約しながらガイドマップを作成しています。
 この既存のガイドマップとの差別化した弘前市における沿線の観光地巡り・まち歩きに便利な弘南鉄道ガイドマップ・まち歩きマップについて、弘南鉄道沿線で作ることとなった経緯及び作成段階での課題、市外・市内へのPR方法、今後の課題等を調査目的としています。

(3)視察から得られた考察
 自家用車の普及、人口減少、少子化に伴い利用者の減少が続いており、全国の地域鉄道同様、路線の維持が困難な状況となっているとのです。さらに、近年のコロナ渦、電力・物価高騰が拍車をかけており、観光客への利用客増を促進するためにガイドマップを作成したそうです。
 作成のポイントとしては、沿線資源(魅力・価値) の収集・発掘として、「普段、弘南鉄道に乗らない人がどうやったら乗るか」、「わざわざ乗ってみたくなるような弘南鉄道の魅力は何か」などの視点から、沿線の自治体や地域おこし・まちづくり関係者、観光・鉄道関係者などとの協働により、弘南鉄道沿線地域の特徴的な魅力・価値を収集・発掘することや、地域おこし・まちづくり関係者や観光・鉄道関係者とのミーティングやヒアリングにより収集・発掘を行う、また自治体の広報誌やホームページ・SNSを活用し、一般公募などによる方法で収集・発掘を行う、必要に応じて現地調査を実施し作成しているとのことでした。
 また、ガイドマップの作成には、増加するインバウンドに対応するため、多言語化したマップも併せて作成 (英語 5,000 部・中国語 (繁体) 5,000部・中国語(簡体) 5,000 部)し、既存のマップやガイドブックとの差別化を図り、最寄り駅から目的地まで移動する際の二次公共交通機関の情報を充実させ、二次公共交通機関が無い場合は、レンタサイクルなどの情報をモデルコース (魅力体験プラン(コース)) と併せ掲載し、マイカーやレンタカーで弘南鉄道を乗りに来るという現代社会に合致した行動を誘発するため、パークアンドライドの考え方により、沿線の駅周辺にある無料駐車場の情報を掲載しています。
 情報発信の方法として、ガイドマップを沿線自治体と連携しながら沿線住民に配布するほか、広報誌や地元報道機関を活用するなどし、地域住民に情報を発信すると同時に、鉄道会社の協力のもと、既存の両線共通1日フリー切符購入者に対し、切符と一緒に配布し、ガイドマップの案内を行うほか、鉄道の駅や観光案内所、観光施設、宿泊施設など、観光客が滞在する各所に配布するほか、マイカーやレンタカーで訪れる観光客を意識し、高速道路のサービスエリア・パーキングエリアや道の駅、レンタカー店舗などに配布、更に旅行業者の協力のもと、弘前市周辺への旅行を計画している人に対し、切符等の受け渡しの際にガイドマップを併せて配付するなど、積極的な情報発信をしていました。
 春日部市も東武鉄道があり、沿線自治体である越谷市・宮代町・杉戸町などと連携した沿線マップを作成し発信していくことで埼玉県東部地域の魅力を向上できるのではないかと考察いたします。

視察の様子
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