各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 建設委員会
- 視察先
- 福岡県 春日市
- 視察案件
- 西鉄天神大牟田線連続立体交差事業及び西鉄春日原駅周辺整備事業について
- 実施日
- 令和5年10月20日
- 参加者氏名
- 木村 圭一、酒谷 和秀、水沼 日出夫、
奥沢 裕介、藤原 智子
視察結果概要
(1)視察先の概要
春日市は、北緯33度、東経130度、九州北部、福岡都市圏の中央部に位置しています。福岡市の南側に市境を接し、福岡市中心部まで10km圏内という利便性の高い住宅都市です。東西4km、南北5.3kmのひし形に近い円形をしており、面積は、14.15㎢で、福岡県内で1番面積の小さな市です。玄海灘に注ぐ、背振山系を源とする那珂川と宝満山を源とする御笠川に挟まれ、標高は最高が上白水地区の174.5m、最低が桜ヶ丘地区の13.5mで、南から北に向けてなだらかな傾斜を持つ丘陵地となっています。
春日市は「弥生銀座」と呼ばれ、弥生時代の遺跡が市内各所に点在しており、江戸時代に灌漑用に造られた数多くの溜池が街に潤いを与える自然環境に恵まれています。
(2)視察内容
昭和36年(1961年)から平成14年(2002年)にかけて人口が増えたことにより、さまざまな課題が出てきました。人口が増える前は踏切で遮断されてもあまり影響はありませんでしたが、人口が増えたことで、踏切で渋滞が多く発生していました。踏切以外でも、春日原駅前に送迎スペースが無いことや、たまり場のないバス停、歩道のない道路、駅前道路の一方通行など、さまざまな課題がありました。踏切による渋滞を解決するために、福岡県が連続立体交差事業を行い、春日原駅周辺の道路や駅前広場を整備するために、春日市が春日原駅周辺整備事業を行うことになりました。
春日市が行う春日原駅周辺整備事業として、西口駅前広場については、路線バスやコミュニティバスが乗り入れるロータリーを整備する予定で、タクシーの乗車場についても配置を検討しているとのことでした。東口駅前広場については、主にタクシーと一般車が使用するロータリーを整備する予定で、ゆとりのある駅前空間となるように、幅の広い歩道整備を計画しているとのことでした。
春日原駅周辺の高架下空間については、春日市が春日原交番の配置や駅利用者のための自転車駐車場を整備し、西日本鉄道株式会社が駅施設としての商業スペースにテナントを募集するなどの計画をしているとのことでした。
苦慮されている点については、福岡県が主体となって行っている西鉄天神大牟田線連続立体交差事業の施行者である西日本鉄道株式会社と、互いの工事に係る工程の管理・調整などに時間を要していることが挙げられました。
今後の展望については、春日原駅前広場を、鉄道利用者が目的地に行くために通行するだけの空間としないように、地元の商店街や自治会、市民団体など多様な主体がイベント会場や店舗の飲食スペースなどとして活用し、誰もが滞留する空間となるように整備し、にぎわいのエリアとしての発展を図りたいとのことでした。
(3)視察から得られた考察
春日原駅前周辺をよりよくするために、西日本鉄道株式会社と協力しながら事業を行っており、地元の方々の意見を聞き、一緒になって駅前をつくっていきたいというお話もありました。また、高架下空間についても、利便性を考えて計画しているとのことでした。
春日部市も現在、鉄道高架事業に取り組んでおり、高架下空間の活用や駅周辺のまちづくりなど、大変参考になりました。今回の鉄道高架事業を参考にし、春日部市のさらなる発展につなげていきたいと思います。

視察の様子