各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 総務委員会
- 視察先
- 北海道 江別市
- 視察案件
- 移住・定住促進事業とシティプロモーションについて
- 実施日
- 令和5年10月19日
- 参加者氏名
- 山崎 進、鈴木 一利、今尾 安徳、平沢 一博、
伊藤 一洋、中村 貴彰、鬼丸 裕史
視察結果概要
(1)視察先の概要
江別市は石狩平野の中央部に位置し、南端部の標高93.0mが最高で、最低は北東(豊幌お茶の水排水機場付近)の湿地帯で2.5mと全般的に平坦な地勢を形成しているまちであり、面積187.38㎢、人口は118,782人(令和5年4月1日現在)です。
主流石狩川が市の北東部から流入し、タ張川、千歳川、豊平川、篠津川などの支流河川を合わせて北西部の石狩へ流れています。これら流域と低地に広がる泥炭地は基盤整備や土壌改良により、肥沃な水田酪農地帯を形成しています。
明治15年に鉄道が開通し、石狩川を利用する舟運とともに水陸交通の重要地として市街地が形成されました。特産のレンガ製造が明治23年に始まり、農業も冷災害の影響を受けやすい穀作物から、水田・酪農業へと発達しました。さらに明治41年には、富士製紙会社第5工場(現王子エフテックス株式会社江別工場)が石狩川河畔に設立され、農業地域から工業地域へと移り変わってきました。
(2)視察内容
定住促進事業
移住定住に係る具体的なイメージの醸成を図り、全市的な市内居住維持と移住者に対する定住の促進を目的としています。ターゲットは全世代を対象とし、「移住」と「定住」の両面を支援しています。具体的な取組は次の5つです。
@相談窓口開設(本庁舎ほか市内3か所、オンライン相談)
A情報発信(専用HP、SNS、PRパンフレット等)
Bオーダーメイド市内案内(託児可)
C関係団体と連携した首都圏でのPR活動(移住フェア、雑誌等)
D地域おこし協力隊による地域活動
これらの取組から、「住んでもらうための具体的イメージの醸成(特に道外の人)」、「地域おこし協力隊の活動による地域活性化」、「将来的な移住定住への後押し」などの効果が期待されています。
えべつシティプロモーション事業
「えべつ未来戦略」の推進機能として、交流人口や定住人口増につながるよう、積極的にまちの魅力をPRし、まちのイメージ向上を図っています。ターゲットは子育て世代を中心とし、「食と農」を核とした取組を行っています。具体的な取組は次の5つです。
@H26年に江別シティプロモート推進協議会を設立し、官民一体の取組
A子育て応援のまち・えべつインスタグラムフォトキャンペーン
Bふるさと納税を活用した市PR
C情報発信(専用HP、SNS、リーフレット等)
D地域おこし協力隊による地域活動
これらの取組から、「まちの認知度、魅力度の向上」、「地域おこし協力隊の活動による地域活性化」、「人口増への期待(交流・関係・定住)」などの効果が期待されます。
(3)視察から得られた考察
それぞれの事業について、道外での江別市の知名度が低いなどの課題がありますが、情報発信に非常に注力している印象があり、SNSやHPなど、とても見やすく引き寄せられる構成になっていると感じました。実際に、年少人口(14歳以下)の転入超過数が5年連続全国20位以内というのも、若い世代にSNSやHPを通じて好印象を与えられている結果であると考察します。
本市においても、まちの優位性を効果的に伝える情報発信を図り、認知度のさらなる向上により、移住・定住につながるような取組を検討していくべきだと考えられます。

視察の様子