各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 教育環境委員会
- 視察先
- 愛知県 春日井市
- 視察案件
- ふれあい農業公園(あい農パーク春日井)について
- 実施日
- 令和4年10月27日
- 参加者氏名
- 榛野 博、山口 剛一、水沼 日出夫、伊藤 一洋、栗原 信司
視察結果概要
(1)視察先の概要
春日井市は名古屋都市圏の北東部にあって、名古屋市、小牧市、犬山市、瀬戸市、西春日井郡豊山町、岐阜県多治見市に接し、市域は東西15.7km、南北13.7kmで、面積は92.78kuです。
市制の施行は、昭和18年6月1日で、勝川町、鳥居松村、篠木村、鷹来村の4か町村が合併し、軍需産業都市として誕生しました。しかし、終戦により、農業の奨励や工場の誘致などに努力し、昭和25年、王子製紙春日井工場の誘致を機に、内陸工業都市として歩み始めました。昭和33年1月1日には、高蔵寺町と坂下町を合併し、人口7万人余の都市となりました。昭和30年代後半に入り、住宅都市としての性格が強まってきました。このため良好な居住環境の形成に重点をおいたまちづくりを進め、昭和49年には人口20万人、平成17年には人口30万人を突破しました。その後も人口は増加を続けており、現在では人口31万人を擁する中部圏の中堅都市として発展してきました。
第六次総合計画では、「暮らしやすさと幸せをつなぐまち かすがい」を将来像に掲げ、その実現に向けてまちづくりに取り組み、良好な都市環境と豊かな自然環境が調和したライフタウンとして着実な前進を続けています。
(2)視察内容
施設整備の経緯については、近年の「農」に親しむ機会を求める声の高まりがある中、市民菜園やJAの市民農園はほとんど空きがない状態である一方、「農」に対する市民ニーズは、レクリエーションや安らぎ、健康の維持・増進、食の安全・食育など、多様化していることから、大規模農園(新型市民農園)を整備することとなりました。平成27年度に新型市民農園基本計画を策定し、平成30年度に工事着手、令和元年度に工事が完了し、11月に開園しました。
施設の概要については、公園面積は約3万2千uで、収穫体験農園(ビギナーファーム)、農業体験農園(アクティブファーム)、貸し農園(フリーファーム)のほか、喫茶コーナーやバーベキュースペース、芝生広場、多目的室、シャワー室などがあり、駐車場は普通自動車127台分あります。なお、施設の運営は、指定管理者制度を導入しており、株式会社トヨタエンタプライズを代表とする「T・I・Tふれあい農園共同体」により運営されています。
施設の経費・財源については、施設整備の総事業費は約14億円であり、財源として、社会整備総合交付金を6,000万円活用しました。また、年間の指定管理料は約4,500万円であり、そのうち約3,300万円が公園運営業務分、約1,200万円が児童の居場所確保事業分となっています。
施設整備の効果については、令和元年度は11月1日の開園からの5か月間で約1万8千人、令和2年度は約3万8千人、令和3年度は約3万6千人の来園者がおり、貸し農園は空きがなく、令和4年度には拡張をするなど、多くの市民等に利用されています。
なお、施設の今後に向けて、市役所の若手職員からなる「グレードアップ!あい農パーク春日井の魅力UP戦略の検討!!プロジェクト」において、施設のさらなる活用等について検討しているとのことでした。
(3)視察から得られた考察
春日井市も本市と同様、農家・農地の減少や農業従事者の高齢化や後継者問題化されていた。しかし、市内での市民菜園・市民農園などによる貸し農地はキャンセル待ちが出るほど野菜作りなどで貸農園に対する人気があった。
この「あい農パーク」は、農業経験レベルに合わせた区分けがされており、かなりハードルが低く市民の農業体験ができ、知識をつけることができるようになっており、取り組みやすいと感じることができた。
ちょっとした遊具もあり、広場がきれいに整備されており、そこで収穫した野菜などをすぐに食べられる。家族連れや、ちょっとした仲間でバーベキューを楽しみながら農業を身近に楽しめる施設として魅力あるものであった。
視察当日も多くの子どもたちが芋掘りなどで来ており、地域のイベント開催候補としても活用方法は数多く考えられると思われる。現在、若手職員で、より魅力ある施設を目指してプロジェクトチームを編成しているので、よりニーズに合わせ拡大していくことが期待できる。周囲は将来的拡大できる余地を有している立地である。
本施設の事業費は約14億円であり、その資金の一部は社会資本整備総合交付金が充てられている。管理運営は指定管理制度を採用している。貸農園や体験農園など利用者数を増やしてる。
本市でも、可能であれば、より本市に合わせた施設を展開したい内容であった。