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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
教育環境委員会
視察先
愛知県 一宮市
視察案件
人型ロボット「Pepper」を使ったプログラミング教育について
実施日
令和4年10月26日
参加者氏名
榛野 博、山口 剛一、水沼 日出夫、伊藤 一洋、栗原 信司

視察結果概要

(1)視察先の概要
 平成17年4月1日、一宮市・尾西市・木曽川町が合併し、人口約37万人の新生「一宮市」が誕生しました。当地域は繊維産業を基盤として栄えてきました。近年では地場産生地「尾州」のブランド力強化を進めると同時に、企業誘致の推進により産業の複合化を図っています。また市内には高速道路の9つのインターチェンジと一宮ジャンクションがあります。東西の大動脈である東名・名神高速道路と、太平洋側と日本海側をつなぐ東海北陸自動車道の結節点として、重要な位置にあります。
 市北部から西部へと約18キロメートルにわたって接する木曽川がはぐくんだ豊かな自然や、これまで蓄積された歴史・文化を礎に、安心・元気・協働の基本理念のもと、「木曽の清流に映え、心ふれあう躍動都市 一宮」を将来像としたまちづくりを目指しています。

(2)視察内容
 導入経緯については、教育のデジタル化への対応のため、平成28年にソフトバンクグループが公募を開始した「Pepper社会貢献プログラムスクールチャレンジ」に応募したところ、平成28年12月に小学校15校、中学校12校で採択が決定し、各学校にPepperとノートパソコン各7〜8台と、Wi-Fiをセットにして市内合計193台を配備しました。令和2年度には、市内全小・中学校(61校)に、Pepperの配備を拡大しました。
 取り組み状況については、平成29年度以降「Pepper社会貢献プログラムスクールチャレンジ市内コンテスト」を実施しており、小学校では「身の回りで役立つPepper」、中学校では「社会の課題を解決するPepper」、部活動では「学校案内をするPepperなど、部活ごとに暮らしに役立つプログラミング」をテーマにプログラムを作成し、10月に各学校での予選、11月に市内コンテスト、12月に市内優秀作品発表会を実施し、その後、ソフトバンクの予選会に参加しています。
 経費については、導入コストは、Pepper本体は5年間の無償貸与のため費用はかかっていません。ポケットWi-Fiについては、1校当たり年間2万円で、61校では年間122万円です。なお、令和5年度以降にPepperを導入した場合、Pepper本体1台につき1か月約4万円の経費がかかるとのことでした。
 導入効果については、@教職員のプログラミング教育に関する意識が向上したこと、A児童生徒がプログラミング教育に対して興味、関心を持つことができたこと、B身近にあるPepperを利用することで、ロボットの動きが簡単に作れることを理解したこととのことでした。
 今後の課題については、@無償期間が終了後、利用に多額のコストがかかる、A1人1台端末が実現したことで、一人一人がプログラムを作ることができるが、Pepperの台数が少ないため全員は使えず、効率よく学習を進めることができない心配があるとのことでした。

(3)視察から得られた考察
 実際にプログラムの構築の説明を受けたが、コンピュータ言語のような専門的知識は必要なく、Pepperは専用のアプリで、ごく簡単なプログラムをブロック化し、それを組み合わせることで動かせる。
 小学1年生から導入が可能で、Pepperというロボットを活用することで、子どもたちが、より集中して授業に取り組んでいることが理解できた。
 小学校低学年の授業では、集中力の持続が難しい世代であるが、Pepperが有効に活用されている。
 ただ、中学生に上がっても、プログラミング方法は変わらないので、活用方法には、より検証が必要であるとされている。
 プログラミングでは、論理的な思考力が必要であるが、低学年から割と難しく構えることなく、比較的スムーズに動作指示を組み上げる過程で身につくように考えられる。
 導入への課題として、ソフトバンクグループからの社会貢献事業で費用が押さえられているが、1台導入で約50万円近く年間コストがかかり、各学校複数台数必要となるので事業費の問題は大きい課題である。

視察の様子
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