各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 総務委員会
- 視察先
- 山口県 下関市
- 視察案件
- 消防団の入団促進の取り組み、
消防防災学習館火消鯨(ひけしくじら)について
- 実施日
- 令和4年10月25日
- 参加者氏名
- 石川 友和、鈴木 一利、今尾 安徳、平沢 一博、中村 貴彰、鬼丸 裕史、栄 寛美
視察結果概要
(1)視察先の概要
下関市は、本州と九州、また、大陸との接点でもある地理的条件から、交通の要衝として古くから栄え、大正、昭和の時代の変遷とともに周辺の町村との合併を繰リ返すことにより市域を拡大してきました。平成17年2月13日には、旧下関市と豊浦郡4町との新設合併が行われ、商工都市、港湾都市、農業都市、水産都市、観光都市などのいくつもの性格を持つ、県下最大の新「下関市」が誕生しました。また、同年10月には県下初となる中核市に移行しました。
広域交通道路網としては中国自動車道、山陽自動車道が整備されているほか、関門国道トンネル、関門橋によって九州と陸路で結ばれています。海上交通として、下関市(唐戸桟橋)と北九州市(門司港)を結ぶ関門連絡船が就航しておリ、また、下関と中国、韓国を結ぶ国際定期航路も就航しています。
(2)視察内容
1.消防団の入団促進の取り組み
雇用失業情勢に鑑み実施された、平成23・24年度緊急雇用創出事業として下関市消防団PRキャンペーンを市内全域で展開し、消防団の存在と活躍を市民に広く認知してもらうとともに、消防団員の士気の向上を図ること、併せて消防団員の入団促進を図り団員確保を目指してきました。消防団のPR手法として、平成24年からコカ・コーラウエスト株式会社の自動販売機を消防団のPR媒体として活用することや令和3年度「企業・大学等との連携による女性・若者等の消防団加入促進支援事業」を利用し「消防団加入促進映像等制作・配信業務」を行うことで、団員の確保に取り組んでいます。
2.消防防災学習館 火消鯨(ひけしくじら)について
火災発生時の初動対応の模擬体験させることで、市民の火災予防や防火意識の啓発を図るとともに、発生が危惧される南海トラフ巨大地震や近年の豪雨・土砂災害など、頻発する自然災害に対する知識やその対処方法について学習することを目的に消防庁舎建設に併せて学習施設が整備されました。火消鯨を設置したことで 多くの市民が火消鯨を訪れ、受動的ではなく自発的に防火防災について学ぼうとする市民の要望に応えることができています。
視察において、実際に火災発生時の消火対応や暗闇の中での避難体験を行いました。
(3)視察から得られた考察
消防団の入団促進の取り組みにおいて、補助金の活用で広く消防団のPRを行えていることに加え、消防団の力向上のモデル事業に採択され、ドローンを活用した災害訓練を行い、地域防災力の向上に取り組むなど、消防・防災に関する先進的な事例であると考察しました。特に入団促進のPRでは、若者の注目を集められるようなコンテンツを利用するなど、特色ある取り組みになっていることが伺えました。
消防防災学習館 火消鯨は主に小・中学生に親しみやすい施設となっており、遊びながら防災訓練ができることが印象的でした。災害に対する知識を学び、災害時の適切な対応を身につけることができる施設として、本市でも大いに参考になるものと考えられます。

視察の様子