各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 前進かすかべ。未来の会
- 視察先
- 沖縄県 那覇市
- 視察案件
- 防災(風水害)対策について
- 実施日
- 令和2年2月5日
- 参加者氏名
- 小久保 博史、岩谷 一弘、栄 寛美、海老原 光男、山口 剛一、吉田 稔、永田 飛鳳
視察結果概要
(1)視察先の概要
「那覇市」は、沖縄県の県都として、人口31万人余を有する政治・経済・文化の中心地です。また首里台地(標高165m)から東シナ海に面して、ゆるやかに傾斜した平野部を背景に、古くから港が整備されるなど、海外との交流拠点として、「琉球王国」文化が華ひらいた街です。気候的には、暖かい黒潮の影響もあって、冬でも暖かく、夏は、四方の海から吹く風が吹き抜ける、年間の平均気温差が少ない、すごしやすい土地です。先のアジア太平洋戦争末期の沖縄戦では、街は焦土と化しましたが、1972年の日本復帰を経て、多くの県民市民の努力と協力によって、現在の那覇市へと発展してきました。21世紀をむかえ、那覇市は、沖縄都市モノレール・中心市街地及び新都心地区を核としたまちづくりを展開しています。また市民との協働のまちづくりや次代を担う子どもたちの育成を中心とした諸施策を展開し、風格ある県都としての新たな那覇市の実現をめざしています。
(2)視察内容
『地域の絆で防災力を高める「津波避難ビル」』
松山の旧若松市営住宅跡地に那覇市津波避難ビルが完成しました。
那覇市津波避難ビルは、津波襲来時には24時間365日いつでも避難することができ、3階以上の避難スペースには、最大2,000人が避難可能であり、台風や高潮等の風水害時の避難所としても活用します。
また、平常時には地域の子どもから青少年、高齢者まで世代を超えた方々が集い、交流を通して地域の絆を深めるための事業を実施しています。
那覇市津波避難ビル 〜各階案内〜
1階:スーパー
2階:子育て支援事業を実施、高齢者の介護予防を実施
3階:青少年の交流・居場所づくりに関する事業を実施
4階:屋上(交流・憩いの場所)
※津波襲来時は3階以上が避難場所となります。
(3)視察から得られた考察
2月5日は、那覇市津波避難ビルにて「防災(風水害)対策について」を視察しました。春日部市は、海がありませんが、河川が多くあり、災害対策ということでお話をいただきました。
那覇市では、基本的に避難時には、高所=3階以上に逃げるということを啓発しており、その拠点として、このビルが建設されており、一時避難所として約2,000人が収容できます。平常時には、子育て支援、高齢介護予防、青少年育成支援などが稼働しており、また定期的に自治会・保育園・企業等と連携しながら、防災訓練等を実施しているそうです。
座学後は、館内見学。備品としては、避難用スロープ、太陽光発電設備、自家発電設備、備蓄倉庫、マンホールトイレなどが整備されていました。
また、1階部分には、スーパーが営業しており、こちらと防災協定を結び、いざという時には、飲食物などの提供を得られるように考えられていました。全てを行政が担うだけでなく、住民や民間企業に参画いただく重要性を感じた視察となりました。今後に生かしてまいりたいと思います。