各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 日本共産党
- 視察先
- 三重県 四日市市
- 視察案件
- 「住民の命を守る災害対策」について
- 実施日
- 令和元年11月7日
- 参加者氏名
- 松本 浩一、並木 敏恵、大野 とし子、今尾 安徳、坂巻 勝則
視察結果概要
(1)視察先の概要
四日市市は三重県の東北部に位置し、古くから「四日の市」に象徴される商業の街として、また東海道五十三次の43番目の宿場町として繁栄し、陸海交通の要衝でもあった。
明治から昭和にかけては、四日市港を中心に紡績・ガラス・化学・電気などの近代工業が盛んとなり、昭和30年代には、日本初の石油化学コンビナートが臨海部に形成され、発展した。その過程で公害問題が発生したが、現在は良好な環境を取り戻し、産業の発展と環境保全を両立している。
平成17年に隣接する楠町と合併し、20年には保健所政令市へと移行し、三重県下最大の都市として、より快適で豊かな生活が営め、住みよい活力ある都市の実現を目指している。
人口 311,431人(2019年4月現在)
世帯数 138,862世帯(2019年4月現在)
面積 206.45㎢
(2)視察内容
四日市市では、伊勢湾台風など、過去の災害経験を活かし、「住民の命を守る災害対策」に取り組んでいます。
主なハード対策は、総合防災拠点等の建設・津波避難ビルの指定・防災井戸の整備・応急給水栓配備等があります。
避難所には、震度5以上の揺れで自動的に開くキーボックスの設置や、冠水が想定される防災倉庫では、庫内を嵩上げし、食料などを保管する対応をしています。本市でも参考になると考えます。
主なソフト対策では、防災大学設置・避難所運営手引きの作成・ハザードマップの作成配布・家族防災手帳の作成配布等を行っています。
防災大学は、年間30数回の講座を開設し、1回の講座受講者数は30数人で、卒業後は防災士として地域の防災意識向上に取り組んでいます。
避難所運営の手引きは、家庭生活の知識や、経験が豊かな女性の意見を取り入れ、トイレ・衛生・防犯対策など、女性や要配慮者にもやさしい手引きとしています。
ハザードマップは地震や豪雨、津波など災害により危険な地域が異なる為、災害種別・地域別に作成されており、命を守るポイントが分かりやすく示されています。
〇今後の課題
四日市市も人口が減少基調で推移しており、今後、高齢化により地域の防災力の低下が課題となっている。
(3)視察から得られた考察
四日市市で取り組んでいる家族防災手帳は、大人版を全戸と中学生全員に配布し、子ども版は小学4〜6年生全員に配布しています。A5版サイズで携帯しやすく、子供も含めて、地域の災害リスクや避難対応を平時から考えるのに大変有効です。
本市でも採用の検討が必要と考えます。