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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
新政の会
視察先
滋賀県 大津市
視察案件
「科学館」について
実施日
令和2年2月4日
参加者氏名
河井 美久、山崎  進、滝澤 英明、鬼丸 裕史、金子  進、佐藤  一、水沼 日出夫、石川 友和、榛野  博

視察結果概要

(1)視察先の概要
 大津市は、2020年2月1日現在で、人口343,778人、世帯数150,252世帯、面積464.51㎢、滋賀県の南西端に位置する同県の県庁所在地で、中核市に指定されております。
 市域は、琵琶湖の南西岸から南岸にかけて南北に細長く広がっており、歴史的に琵琶湖の水上交通の要でありました。なお、西側に位置する京都市とは比叡山を挟んで向かい合い、関係が深いものとなっています。
 地域にゆかりのある人物として、遣隋使として隋に派遣された小野妹子が挙げられます。また、市内には歴史的に神社仏閣も多く、日吉大社や近江神宮など観光資源としても有名です。

(2)視察内容
1 施設整備の背景・目的について
 青少年の科学教育の振興を図るため、1968年に開催された「びわこ大博覧会」のテーマ館であった「びわこ館」を活用して、1970年10月に開館し、1992年に大津市生涯学習センターの建設に合わせ、現在の場所に移転されました。
 1974年に、宇宙開発の影響により、宇宙への関心が高まったことを受け、プラネタリウムが設置されました。このプラネタリウムは、幅広い客層を意識した上映企画や集客努力が功を奏し、観覧者数は全国3位、西日本であれば1位のスポットとなっています。
2 施設概要について
 大津市科学館には、大津市立教育研究所と大津少年センターも併設しています。科学館には、体験型学習ツールが数多く設置されており、来館者の科学への知的好奇心を向上させるには、かなり有効な施設になっていると思われます。特に、入口に設置されている「ビックアース」と呼ばれる地球を1000万分の1サイズに縮小した展示物は実際に触って、自然現象を体感できるツールで来館者の評判も良いということです。
3 施設オープン後の効果について
 通常、このような施設は来場者のリピートを考え、リニューアルを行いますが、往々にして、その後の来場者数は減少傾向にあります。しかし、この科学館は横ばい以上の数値を保ち、常に全国でも人気の高い施設になっています。施設運営スタッフは、定年を迎えた元教員を再任用し、来場者への説明などを行っており、来場者にとって科学に対する理解を深めやすい環境を整えています。
 一方で、科学を専門としたスタッフを確保することは、かなり労を要するということでした。特筆すべきは、この施設で科学などへの興味を高め、更に自己研鑽に励み、ある分野での第一人者となっている人も輩出しているということです。
4 施設運営における今後の展望・課題について
 施設視察を行い、目を引いたことが来場者の興味を引く展示物が非常に多く、どれもカスタマイズされたもので、設置費用のかかるものと説明を受けました。職員の方も本来は5年ごとに展示物を交換したいとのことですが、高価な展示物になるので、入れ替えスパンが約10年程度になってしまっているとのことでした。それを補うよう、可能
 な限り、職員の方々が工夫を行い、来場者への飽きを減らすよう様々な取組を行っているとのことです。常に施設の陳腐化を防ぐために、地域性を踏まえて、イベントなども積極的に行っているとのことでした。

(3)視察から得られた考察
 春日部市においても同様の計画を行っておりますが、非常に参考になる施設でした。館内に常設された展示物はどれも体験・体感型のもので来場者の心を掴むものでした。
 しかし、それ以上に職員の方々の来場者の知的好奇心を刺激するための企画立案へのアプローチが素晴らしいものであると感じました。科学に関する展示はやはり実際に体験・体感が重要であると再認識し、その重要性を強く感じました。
 施設設置にかかる費用やランニングコストへの課題は、より検討を重ね、他の同様の施設を調査し、有利な財源を見い出し、将来、春日部市を担う子供たちの学習環境を整備するべきであると考えました。

視察の様子
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