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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
教育環境委員会
視察先
山口県 周南市
視察案件
中心市街地活性化(徳山駅前賑わい交流施設)について
実施日
令和元年10月16日
参加者氏名
石川 友和、吉田 稔、酒谷 和秀、榛野 博、大野 とし子、松本 浩一、小久保 博史

視察結果概要

(1)視察先の概要
 周南市は、山口県の東南部に位置し、平成15年4月に、徳山市・新南陽市・熊毛町・鹿野町の合併により誕生した人口約14万人の市です。まちの地形は、南側の瀬戸内海の海岸線に沿って大規模工場が立地し、それに接して東西に比較的幅の狭い市街地が連たんしています。北側には緑豊かでなだらかな丘陵地と広大な山稜に農山村地帯が散在しており、南側の島しょ部は、瀬戸内海国立公園区域に指定されるなど自然豊かな美しい景観を有しています。市域は、東西約37q、南北約39q、面積は656.29㎢で、地目別では、山林が約493㎢で約75%を占める一方、宅地は、わずか25.5㎢で約4%を占めるに過ぎず、土地の一層の有効活用が求められています。

(2)視察内容
 周南市では、人口の減少・少子高齢化の進展、消費生活の多様化等の社会経済情勢の変化に対応するため、中心市街地活性化基本計画を策定し、官民連携により、市街地整備や商業活性化などの中心市街地活性化施策を総合的かつ一体的に推進してきました。その中で、徳山駅前賑わい交流施設は、徳山駅周辺中心市街地の賑わいを創出する目的として整備された複合施設です。また、鉄道により分断された市街地間の円滑な移動及び公共交通相互の乗換の利便性の向上を目的に徳山駅南北自由通路も整備され、橋上駅舎・通路・交流施設が一体的な構造となる施設となっています。
 施設整備においては、市民アンケートにより、カフェ、書店、図書館の要望が多くあったものを集約し、おもてなしの場や賑わいと交流の場としてのコンセプトのもと、多くの人が集う賑わい交流拠点として、この交流施設が整備されました。
 建築費は、約27億円、駐車場約5億円、旧駅ビル解体費約5億円、用地費や設計費など約12億円、図書館関係費約3億円で合計55億円となっています。財源は、社会資本整備総合交付金を50%活用しています。建物の中は、図書館と市民活動センターや交流室、蔦屋書店、スターバックスコーヒー、フルーツパーラーなどが入っています。
 バリアフリー化で一体的に整備されていることから、交流施設については、開館から1年で目標を大きく上回る200万人を超える来館がありました。設置目的である中心市街地の賑わい創出の拠点施設として期待を上回る成果を上げているとのことです。
 また、北口駅前広場の整備も令和元年度に完成予定で、既存商店街への人の流れも考慮しながら、交流施設の指定管理者やJRとも連携し、徳山あちこちマルシェなどを実施していました。
 今後においても、中心市街地活性化の拠点施設として、ここで生まれた賑わいを中心市街地、さらには市全体の活性化に繋げていくため、時代のニーズにあったソフト事業の提供を行っていく必要があるとのことでした。

(3)視察から得られた考察
 中心市街地活性化についてですが、本市においても、今まさに活性化が求められています。市民からも中心市街地の活性化を求める声が多く、いかに中心市街地の魅力を向上させるかが課題となっています。
 周南市でも中心市街地の衰退が深刻化し、社会経済情勢の変化に対応する新たな中心市街地活性化基本計画を策定し、これまで培ってきたストック(都市基盤や都市景観、地域資源等)の有効活用により、中心市街地が公園のような、高齢者、子育て世代など誰にとっても居心地が良く、人や自然、文化など多様な要素が共生・交流して、豊かな心が育まれるみんなの公共空間=公園都市(パークタウン)となるようなまちづくりを推進してきました。
 その結果、中心市街地における拠点となる施設を整備したことなどの効果もあり、1年で200万人を超える来館がありました。
 本市でも、春日部駅付近連続立体交差事業と中央一丁目地区第一種市街地再開発事業などを一体的に整備し、中心市街地の賑わいを創出できるよう検討していただきたいと考えます。また、中心市街地だけでなく、市全体に賑わいを広げられるよう願います。

視察の様子
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