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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
厚生福祉委員会
視察先
福岡県 北九州市
視察案件
北九州市認知症支援・介護予防センターについて
実施日
令和元年10月25日
参加者氏名
水沼 日出夫、山口 剛一、並木 敏恵、鬼丸 裕史
滝澤 英明、永田 飛鳳、栗原 信司、中川 朗

視察結果概要

(1)視察先の概要
 北九州市は、昭和38年2月に門司・小倉・若松・八幡・戸畑の5市が対等合併して発足し、同年4月に政令指定都市となりました。
 市の北側は日本海、東側は瀬戸内海に面し、今回視察した大分市、中津市と同様に、瀬戸内気候区に属し、比較的温暖な地域となっています。面積は491.95ku、人口は令和元年6月1日現在、94万978人となっています。
 現在は、市政全般においてさまざまな施策を行った成果として、民間調査機関による次世代育成環境ランキングが政令指定都市で1位、住みたい田舎ベストランキングシニア部門で全国1位となっています。また、平成30年においては、アジア地域で初となる「SDGs推進に向けた世界のモデル都市」に選定されるなど、国内に留まらず、国外からも注目を集めています。 

(2)視察内容
 認知症支援・介護予防センターは、北九州市総合保健福祉センター(アシスト21)の5階に認知症及び介護予防に関する技術支援拠点として平成28年4月に開設されました。
 センターでは、「いくつになってもこの街で自分らしくいきいきと暮らせる特色ある地域づくり」を目標に、地域に関わるさまざまな団体がその垣根を越えて集い、「これからの介護予防・認知症について共に考え、活動につなげていく場」としての役割を担っています。主に人材育成、地域活動の支援及び情報の収集と発信などの取り組みを行っています。
 介護予防の取り組みとしては、健康づくり推進員、食育アドバイザーの養成や介護予防運動普及員による介護予防教室開催のための人材育成、地域活動の場への専門職の派遣、「食」を通した介護予防の理解や意識を深め、低栄養や生活習慣病の予防につなげる栄養ラボの試みなどを行っています。また、医療・介護・健診データ分析の試みなども行っています。
 認知症支援においては、「北九州市オレンジプラン」に基づき、7つの施策を掲げて取り組んでいます。1つ目の「認知症への理解を深め「やさしい地域づくり」の推進」では、認知症サポーターの育成やイベントの開催、捜索模擬訓練等の実施、2つ目の「認知症の人の生活を支える医療・介護体制の構築」では、ものわすれ外来への支援、3つ目の「認知症の人や家族を支える相談・支援体制の構築」では、認知症介護家族交流会等の運営、カフェ・オレンジ(常設型認知症カフェ)の運営、4つ目の「認知症予防の充実強化」では心と体の健康づくり事業、5つ目の「若年性認知症施策の強化」では、相談窓口の設置やイベントの実施、6つ目の「地域・民間・行政が一体となった認知症対策の推進」では官民一体となった連携を図るためのオレンジ会議の実施、7つ目の「権利擁護・虐待防止の充実・強化」では虐待対応職員レベルアップ事業など、目標の実現を目指して取り組んでいます。

(3)視察から得られた考察
 このように、北九州市認知症支援・介護予防センターでは、さまざまな施策・事業をおこなっており、特に、認知症サポーターや健康づくり推進員等、地域で活躍していただけるよう人材育成と地域活動の支援に注力している点について先進的であると考察しました。
 また、センター内には、カフェ・オレンジ(常設型認知症カフェ)があり、カフェ・マスター(飲み物などの提供やお話の聞き役・養成講座を受講した方)から直接お話を伺うことができました。認知症の方に限らず誰もが集える場所であるとのことで、やりがいを持って取り組んでいるとの印象を受けました。こうしたカフェ・マスターを養成しつつ、カフェを運営する取り組みは、本市にとって大いに参考になるものと考えます。

視察の様子
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