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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
厚生福祉委員会
視察先
大分県 中津市
視察案件
中津市乳幼児教育振興プログラム「あそびのすすめ」について
実施日
令和元年10月24日
参加者氏名
水沼 日出夫、山口 剛一、並木 敏恵、鬼丸 裕史
滝澤 英明、永田 飛鳳、栗原 信司、中川 朗

視察結果概要

(1)視察先の概要
 中津市は、大分県の西北端に位置し、東は宇佐市、南西は玖珠郡・日田市、北西は福岡県に接し、北東は周防灘に面しており、面積は491.53ku。気候は、大分市と同様に瀬戸内気候区に属し、年間を通じ比較的温暖で、冬は北九州方面や関門海峡からの季節風の影響で天気が悪く、曇りの日が多くなっています。
 また、古くから文化が発達し、江戸時代には、前野良沢、渡辺重名、白石照山、明治の福澤諭吉など、多彩な人物を輩出しました。
 最近では、中津市・玖珠町にまたがる広大な景勝地・耶馬溪の歴史や文化を語る「やばけい遊覧-大地に描いた山水絵巻の道をゆく」が日本遺産に認定されるなど、古い歴史文化と豊かな自然に恵まれた中核都市として発展しています。

(2)視察内容
 中津市には、公立幼稚園11園、認定こども園13園、公立保育所9園、認可保育園13園ありますが、市全体で就学前までの幼児教育の方向性、施策を示して実施していくことが子どもの健やかな成長に必要であり、実際に現場の先生方や保護者等が手にして、保育・家庭教育を含めた教育の指針となる内容にすべきであると「中津市子ども・子育て会議」の中で方向性が示されました。
 そこで、平成28年7月から子ども・子育て会議において作業部会を立ち上げ、課題の整理、骨格づくり、有識者による講義や意見交換を繰り返しながら策定作業を進め、平成30年3月に中津市乳幼児教育振興プログラム「あそびのすすめ」が完成、翌4月から配布を始めました。
 このプログラムは、中津市の乳幼児教育の基本的な方向性を示すとともに、その実現に向けた市や乳幼児教育施設の役割、行動指針、具体的に取り組む施策の進め方を示す計画です。
 また、市内のどこに住んでいても、小学校就学前の子どもに対する豊かな保育・教育の機会が保障されるように、保育所、認定こども園・幼稚園、学校、行政、家庭、地域社会が取り組むべき乳幼児教育の指針となっています。
 実施期間は平成30年度から平成34年度(令和4年度)までとし、国や県の動向及び乳幼児教育をめぐる状況に応じて改訂等、適切に対応していくものとしています。
 また、乳幼児教育の充実を図るため、5つの基本施策を重点的に実施としていくこととしています。
 その施策内容は「1 充実した乳幼児教育の提供」、 「2 保育士・保育教諭・幼稚園教諭の資質及び専門性の向上」、「3 円滑な接続に向けた取組推進」、「4 特別な支援が必要な子どもに対する総合的支援の推進」「5 家庭や地域社会との協働の推進」としており、目標の実現に向けて取り組んでいます。

(3)視察から得られた考察
 このプログラムは、本市で策定するのであれば、こども未来部が担当することが想定されますが、中津市においては、教育委員会において策定しています。
 このため、現場の先生方の意見を取り入れている等、教育分野における専門的見地からまとめられており、特色あるものとなっています。
 また、地元中津市出身の福沢諭吉の著書「学問のすすめ」に似せて副題を「あそびのすすめ」としていますが、これは、言語や算数等の効果的な学習による「認知的能力」の向上だけを目指すのではなく、「あそび」を通してコミュニケーション、自制心、協同性、社会性、自尊心、やりぬく力等を高める「非認知的能力」の向上を目指している点に大きな特徴があります。 
 こうした「非認知的能力」の向上を目指す視点は、本市においても大いに参考となると考えます。

視察の様子
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