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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
前進かすかべ。未来の会
視察先
北海道 岩見沢市
視察案件
デマンド型乗り合いタクシー事業について
実施日
令和元年7月2日
参加者氏名
小久保 博史、岩谷 一弘、栄 寛美、海老原 光男、古沢 耕作、山口 剛一、吉田 稔、永田 飛鳳

視察結果概要

(1)視察先の概要
 岩見沢市は、北海道の中西部、石狩平野の東側の穀倉地帯に位置し、札幌まで約40kmの距離にあり、交通条件と自然環境に恵まれ、空知地方における行政・産業経済・教育文化などの中核を担う都市です。平成18年3月27日に北村、栗沢町を編入合併し、総面積は481.02Km²となり、網走市や福岡県北九州市と同程度の規模となります。                         
 また、岩見沢市は道内でも有数の豪雪地域であり、最深積雪が、平成23年では164cm、平成24年には208cmと記録的な大雪に見舞われました。
 これは日本海で発生した積雲(帯状収束雲:村松バンド)が、ロシアから気流で積丹半島に向かい、積丹半島から吹き降ろす風で、方向が微調整され、積雲が岩見沢市に直行する仕組みとなっています。

 人口は、80,951人 (令和元年6月30日現在)
 世帯数は、41,700世帯(令和元年6月30日現在)
 市域面積は、481.02Km²
 平成26年の平均気温は、8.7℃
 平成26年8月の平均気温は、21.5℃

(2)視察内容
 岩見沢市の公共交通は、札幌、旭川方面と結ぶJR函館本線、苫小牧方面と結ぶ室蘭
本線が運行するほか、民間バス会社が運行する市内・郊外路線バスと都市間バス、さらには市が運行する市営バスとなっていますが、人口減少や少子高齢化、自家用車の普及により、バスなどの公共交通の利用者は減少し、収支悪化から、路線の廃止や減便が現実的な課題となっていました。
 そして、乗合バスでも、平成14年2月の道路運送法改正により、新規参入に一定の規制を設け、需要と供給のバランスを保つことなどにより、サービスの維持に役割を果たしてきた需給調整規制が撤廃され、バス事業者の新規参入・撤退が容易になりました。
 大都市圏などでは、交通事業者間の競争を活発化させ、サービスの向上など一定の効果を生みましたが、地方では自家用車の普及などとも相まって不採算路線の撤退や合理化が進むなど、公共交通に大きな影響を与えています。
 岩見沢市でも、翌平成15年にはJRバス市内線が撤退し、民間バス会社である中央バスも不採算路線の見直しを行ったことにより、自宅近くに公共交通がない交通空白地域の交通手段の確保も課題であるとともに、高齢社会の到来においては、公共交通による移動手段の確保が急務であり、市民生活の利便性の向上に向けて、市民ニーズに即した公共交通サービスを確保することが重要であるとことから、平成30年4月よりデマンド型乗合タクシー運行開始(岩見沢北地区)、平成31年には民間バス会社である中央バス一部路線見直し、デマンド型乗合タクシー運行エリアの拡大(岩見沢西地区、栗沢西地区)に至りました。
 デマンド型乗合タクシーは、路線バスなどの公共交通機関の利用が難しい、いわゆる「交通空白地域」の「生活の足」として、前日までの予約に基づき、対象地域内の自宅等から、岩見沢市街地に向かう経路上に設定した乗降拠点の間を送迎するものです。

(3)視察から得られた考察
 昭和62年4月に、当時の日本国有鉄道の分割民営化によりJR北海道が誕生しました。それまで、国の事業として運営されてきた鉄道は、国鉄の分割民営化に前後して強力に合理化が推し進められ、岩見沢でも、昭和60年には万字線が、昭和62年には幌内線が相次いで廃止されるなど、大きな影響がありました。一方、乗合バスでも、平成14年2月の道路運送法改正により、地方では自家用車の普及などとも相まって不採算路線の撤退や合理化が進むなど、公共交通に大きな影響を与えています。                                     
 そして、年々進む高齢化によって交通弱者が増えていく中で、安心して暮らせる公共交通機関の整備を行政、交通事業者、住民が一体となって取り組んだ結果がデマンド型乗合タクシーの運行でした。運用方法、運行コースの設定、民業圧迫にならない料金設定等、携わる方々が自分たちの安心した生活を確保するために必要に迫られての運用であると感じました。                                                                     
 春日部市においては、鉄道駅が8駅あり、それを補完すべく民間バス会社、そして春バスが運行しております。まだまだ、地域によっては不便さを感じる地域も多くあるかと思います。今後の、春日部市地域公共交通網形成計画 そして、第4次春バス運行計画にむけてより一層の利便性向上を要望させていただきます。 

視察の様子
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