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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
新政の会
視察先
北海道 網走市
視察案件
「学校支援地域本部事業」について
実施日
令和元年7月11日
参加者氏名
河井 美久、山崎 進、滝澤 英明、鬼丸 裕史、金子 進、佐藤 一、水沼 日出夫、石川 友和、榛野  博

視察結果概要

(1)視察先の概要
 網走市は、平成31年4月末日現在で、人口35,230人、世帯数18,154世帯、面積は、471㎢で、世界自然遺産の知床や阿寒、大雪山の3つの国立公園に囲まれ、網走国定公園の中心に位置しております。
 市内にある濤沸湖(とうふつこ)は、2005年にラムサール条約湿地に登録され、北海道では最大級の渡り鳥の中継地でもあります。
 さらに観光資源として、有名なオホーツク海の流氷は毎年1月下旬に現れ、3月までの間、大自然を満喫できる幻想的な純白の世界が多くの観光客に感動を与えてくれます。
 また、世界最古といわれている旧網走刑務所の木造舎房は、国の重要文化財に指定され、各施設に施された手の込んだ装飾などは、専門家からは観賞や研究の価値が高いと評価されております。

(2)視察内容
1 網走市学校支援地域本部事業とは
 市民の方が「子どもたちの教育のために役に立ちたい」という思いで、学校の様々な活動をボランティアとして支援する活動になります。
2 網走市学校支援地域本部事業のねらい
 子供たちの教育の更なる充実を目指し、ボランティアの活用で、より専門的な指導や少人数学習などのきめの細かい教育活動の充実と教員の負担を軽減させることで、児童とのコミュニケーションの時間を増やし、多様な体験や経験の機会を増やす狙いがあります。
 生涯学習社会の実現として、ボランティアである地域住民が自ら知識や経験を生かすことで自己実現や生きがい作りを目指しております。
 地域の教育力の向上として、地域の活性化や学校を核とした地域づくりを目指しております。
3 学校支援地域本部事業のしくみ
 網走市学校支援地域本部事業実行委員会を市内の小中学校校長やPTA連合会などで組織し、学校支援地域本部を設置し、地域コーディネーターを選任し、対象を市内全域の小中学校や養護学校合計16校を統括し、学校の規模より偏りがでない様に、学校支援地域本部に市内の有志のボランティアを登録してもらい、地域コーディネーターが各学校から寄せられる要望に合わせ、ボランティアを派遣する事業です。
4 実績
 平成30年度に活動した事業の実数は、市内16校中、13校で実施し、実施回数は1,744回、ボランティアの延べ人数は5,643人になります。
5 今後の課題と展望
 各学校から寄せられるリクエスト内容に体育実技が多いが、まだ水泳やスケート、スキーなど実技を指導できる登録者が少なく、十分要望に応えきれない場合も発生しています。また、この事業は始めたばかりのために、周知が十分でないために、事業をよく理解していない教員もいます。しかし、様々な要望に合わせ、派遣した成果として、教員の負担軽減が図られ、スムーズに活動が進められる効果が表れております。
 様々なニーズやニーズの多い内容に対応できる登録者を更に増やすことで、学校教育・社会教育・地域の連携を進めるために、これからも事業を積極的に推進されていかれるとのことです。

(3)視察から得られた考察
 春日部市においても、教員の負担軽減が急務の課題です。本事業は各学校単位で学校をサポートするボランティアを組織するのではなく、市内全域を一つとして捉え、ボランティアを募り、登録してもらい、各学校から寄せられる要望に合わせ、派遣する制度です。本事業をベースとして、春日部市においても、学校単位で行うより、統合し一括管理することで、様々な活動に対応しやすくなるのではないかと考えられます。学校だけでは実現が困難なものや指導時に教員だけでは非常にタイトなものでも、検討を重ね、春日部市の実情に合わせ、カスタマイズさせれば、当市でも非常に有用な活動になり得ると考えられます。
 子育て日本一を掲げる当市にも導入することで、子供たちの教育も充実し、さらに市民の方の生涯教育の一つとして、若しくは生きがいづくりにも効果を発揮すると考えられます。

視察の様子
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