各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 新政の会
- 視察先
- 北海道 小清水町
- 視察案件
- 「企業誘致」について
- 実施日
- 令和元年7月10日
- 参加者氏名
- 河井 美久、山崎 進、滝澤 英明、鬼丸 裕史、金子 進、佐藤 一、水沼 日出夫、石川 友和、榛野 博
視察結果概要
(1)視察先の概要
小清水町は、北海道の東北部、オホーツク海に面したオホーツク総合振興局内斜里郡の西部に位置し、南北に長い長方形の形状を示しています。
周囲は北が全面オホーツク海に面し、東は斜里町、清里町、西は網走市、大空町、南は釧路総合振興局管内弟子屈町にそれぞれ接しています。
気象については、オホーツク海の影響を受ける「オホーツク海区型気候」と内陸性気候に近い「亜熱帯隊多雨気候区」の2つの様相が連結混交する気候環境にあります。年間を通して、降水量は少なく、日照率の高さは全国でも有数だそうです。冬は雪が少なく、海には2月から3月にかけて流氷がやって来るそうです。
人口は2019年4月1日現在で4,844人、世帯数は2,108世帯となっています。
(2)視察内容
小清水町は、人口約4,800人の小さな町ですが、ポテトチップの発祥の地としても地元では有名で、また、大きな企業誘致に成功した自治体です。
小清水町は、地方交付税をもらい続け、人口が1960年をピークに年々減り、何とかしなければならないと小清水町の企画財政課の職員が、自ら色々な企業に誘致のアプローチをかけ続けた結果、大阪に本社を置く「mont-bell」さんに辿り着き、建物は小清水町が建て、経営は「mont-bell」さんが行うという契約でスタートし、建物自体は約3億3,000万円で造りましたが、地方交付税や起債などを上手く活用し、町の持ち出しは約8,000万円まで抑えることが出来たそうです。
また、ふるさと納税では、今では規制が掛かってしまい出来なくなってしまいましたが、返礼品で「mont-bell」さんの商品券を出したところ、約10億円の寄附が集まり、半分の約5億円が税収として入って来たそうです。
当初の施設来店者数は、年間で1万人を見込んでいたところ、約5倍の5万人近くが来店され、売り上げも大幅増になったそうです。
「mont-bell」さんとは、月10万円の賃料契約しか結んでいないようですが、分割法人として小清水町に会社を置いてくださっているので、かなりの法人税が入ってきているそうです。
この他にも廃校を利用して、博多に本社のある、(株)山口油屋福太郎の工場を誘致したり、買い物弱者対策でセイコーマートを誘致したそうです。
(3)視察から得られた考察
実際にこの企業誘致に関わった企画財政課の担当者が、内閣府の参事官とのやり取りや各企業とのやり取りを積極的に行っておりました。
企業誘致に障害となってくるのは、企業にとっては初期投資だと思います。この初期投資をいかに行政側としてサポートが出来て、企業と行政がお互いにwin-winの関係になれるかどうかだと思います。
本市においても、これから立地的には申し分のない、赤沼・銚子口地区に産業団地が整備されますので、本市にとって有益になる企業誘致を市長執行部側と連携を取って更に推進していきたいと感じました。