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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
教育環境委員会
視察先
宮城県 多賀城市
視察案件
多賀城市立図書館について
実施日
平成30年10月17日
参加者氏名
石川 友和、吉田 稔、酒谷 和秀、大野 とし子、松本 浩一、小久保 博史、武 幹也

視察結果概要

(1)視察先の概要
 多賀城市は、宮城県のほぼ中央、太平洋岸に位置し、人口約6万人の市です。まちの地形は、東西に長く、それを2つに分けるように砂押川が中心部を流れています。市の東部や北部には史跡が点在し、海に近い南部の平野には工場地帯が形成され、西部地区の平野には田畑が広がっています。明治22年13の村の統合により、村名を多賀城にしました。昭和17年、市内に海軍工廠(しょう)が設置され、多くの人が転入し急激に都市化が進んだとのことです。昭和26年には、町制を施行。昭和35年には完全な工場地帯を形成するに至ります。昭和46年の仙台港開港に伴い、港と結びついた鉄鋼、石油、電力等を中心とした企業が進出し、宅地開発が盛んになり昭和46年には、3万人市制の特例を受け、宮城県下9番目の市となりました。平成23年3月の東北地方太平洋沖地震による津波で多大な被害を受けました。現在、平成32年度復興を目標に震災復興計画を策定し、復興への厳しい道のりを歩んでいます。

(2)視察内容
 多賀城市は、近年、仙台市のベットタウンとして発展したことから、中心部がはっきりしない、「へそ」の無いまちとして課題を抱えていました。平成23年には、東日本大震災による多大な被害を受けました。そこで中心市街地の創造として震災復興のシンボルとなる東北随一の文化交流拠点づくりの一環として整備されることになりました。元々の図書館は昭和53年に東北初の「市民のための図書館」として開館しました。旧本館は、老朽化が進んでいる。手狭になっている。貸出サービスが中心だった時代に建設されている。場所がわかりにくい。交通アクセスが悪い。という課題がありました。新しい市立図書館は、地域で活躍する人材創出のエンジン、地域と市民生活の発展に貢献する教育施設、東北随一の文化交流拠点の中核施設「知の拠点」、家族が絵になる図書館、老若男女、家族が集い、交流できる場所として建設されました。建物の中は、図書館のエリアとレストラン、蔦屋書店、スターバックスコーヒー、ファミリーマートのエリアに分かれています。図書館サービス・機能は、タブレット検索機(16台配置)、タブレット端末の貸出(14台。インターネットサービス)、自動貸出機(セルフ貸出)、電源、Wi-fi環境の充実(電源席17席)、キッズライブラリー、テラス、登録することによりTカードでの貸出も可能、実費負担がありますが宅配返却、ギャラリー、展示スペース、読書通帳(市内の中学生以下の子どもたちに無償配布、それ以外の方には実費相当額300円で配布、しており、借りた本のタイトル、借りた日を記帳できます。)。直営での職員体制では、図書館サービスの拡大が困難なため、指定管理者制度を導入しました。

(3)視察から得られた考察
 学習や研究、仕事の場となるような集中して過ごせるフロア、書斎のような居心地のよい空間のフロア、家族、人々で賑わうリビングルームのようなフロアがあり、フロアの一部には、お茶を飲みながら読書ができる空間も存在しています。市立図書館の利用者視点によるサービスの向上、誰もが行きたくなる環境づくり、居心地のよい空間と雰囲気づくりが行え、テナントの本と文化を通じて新たなライフスタイルの提案と実践を生業とする事業者の経営する書店により、市民サービスの質・量の向上、合理的な運営が行える指定管理者が選ばれています。100席ある学習席が慢性的に満席状態となることや、蔵書数が足りない等の課題もあるとのことだが、図書館だけではなく商業施設も一つの建物の中で存在していることから、市民も利用しやすい施設であると考えます。

視察の様子
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