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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
厚生福祉委員会
視察先
石川県 金沢市
視察案件
金沢市地域福祉計画について
実施日
平成30年10月17日
参加者氏名
水沼 日出夫、山口 剛一、並木 敏恵、鬼丸 裕史、滝澤 英明、永田 飛鳳、栗原 信司、中川 朗

視察結果概要

(1)視察先の概要
 金沢市は石川県の中央に位置し、面積は468.64平方キロメートル、人口は平成30年4月1日現在、464,427人、明治22年4月1日に市制を施行、近隣町村との度重なる編入・合併によって市域を拡大し、平成8年4月1日に中核市に移行しました。
 日本海側気候のため雨の多い地域で、春や夏は好天の日が比較的多い反面、冬は曇りや雨の日が多く、積雪もあります。このため湿度も比較的高く、伝統工芸である漆塗りや金箔の製造に適しています。
 また、市内には山も海もあり、自然に恵まれており、犀川や浅野川のほか、わき水も多く、水が豊かな町であり、「用水のまち」としても有名です。一方で県庁所在地として交通網や商工業も発展しており、北陸有数の都市として高い利便性を持ち合わせています。

(2)視察内容
  金沢市は、@超高齢化社会・人口減少社会の進行、A地域コミュニティの変容、B多様な生活課題の出現という大きく3つの課題があり、これらを解決するために見直しを繰り返しながら、5年ごとに地域福祉計画を策定し、その実現に向けた取り組みを進めています。
 計画の目標を「市民みんなで支え合い、地域・暮らし・生きがいをともに創り高める共生社会」として、3つの基本目標を設定しています。
 1つ目は「福祉意識の醸成と地域活動の促進」とし、地域福祉を推進するため、一人ひとりが地域社会の一員として地域活動への関心を持ち、「顔の見える」関係でお互いに支え合うための地域づくりについて定め、福祉意識の啓発、地域活動やボランティア活動に参加しやすい仕組みの構築を目指すこととしています。
 2つ目は「地域支え合いネットワークづくりの推進」とし、日常生活における様々な福祉課題の対応や、社会的孤立を防ぐ取り組み等を通じ、支援を必要とするニーズに応じた住民主体の生活サポート体制づくりの推進と、地域や行政等が連携するネットワークの強化を目指すこととしています。
 3つ目は「福祉サービス基盤の強化」とし、支援を必要とする様々な人が安心して暮らし続けられるため、住みよい環境づくりと福祉施策の充実を図るとともに、福祉サービスの量的確保と質の向上を図る施策のほか、経済的に困窮している人や判断能力が十分でない人等の権利擁護の推進をすることとしています。
 具体的な取り組みとして、地域安心生活支え合い事業の拡大、地域の福祉相談窓口の整備、善隣館活動の活性化、福祉ボランティアマッチングシステムの構築などを行っています。

(3)視察から得られた考察
 金沢市の地域福祉を支える主な社会資源は、@地区社会福祉協議会、A善隣館、B民生委員児童委員、Cまちぐるみ福祉活動推進員があるとのことでした。
 このうちAの善隣館については、戦前から地域住民に対する社会事業と社会教育を行うための拠点施設として当初19館設置され、現在も11館が運営されています。善隣館には、助け合いの心で、近隣の人々と心をかよわせ、支え合い、お互いに良き隣人を創っていくという「善隣思想」があり、その考え方は金沢市民に根付いているものと察します。
 本市においては、今年度中に初めての地域福祉計画を策定する予定ですが、春日部市も地域福祉を支えるさまざまな社会資源があり、計画を策定することで金沢市のように、これらを有機的に結び付けることが可能となるものと考えます。

視察の様子
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