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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
議会運営委員会
視察先
大阪府 堺市
視察案件
議会力向上会議について
実施日
平成29年12月27日
参加者氏名
鬼丸 裕史、栄 寛美、金子 進、松本 浩一、栗原 信司、中川 朗
滝澤 英明(議長)、武 幹也(副議長)

視察結果概要

(1)視察先の概要
 堺市は、大阪府の中央部の西寄り、大和川を隔てて大阪市の南に位置し、その河口から東南方向に広がった市域を持っており、地形は西部海浜の平坦地と東南部丘陵地帯からなっています。
 面積は149.82平方キロメートル、人口は平成29年6月1日現在、835,308人となっています。
 歴史的には、世界最大級の墳墓である仁徳陵の造営地として古くから開け、室町時代には、幕府により遣明船の貿易港として利用され、堺商人は東南アジアやスペイン・ポルトガルとの交易により富をなし、その財力によって当時世界でも先駆的な自治都市を形成しました。
 また、明治22年の市制の施行以降、交通網が発達し新しい会社が次々と設立され、商工業の要地として発展していきました。
 近年では、平成8年に中核市へ移行、18年に全国で15番目の政令指定都市に移行し、新たなまちづくりを展開しています。

(2)視察内容
 堺市議会は、議会基本条例を平成25年4月から施行し、市民に身近で開かれた議会を創造するために、さまざまな議会改革に取り組んでいます。
 その取組の一つとして、地方分権時代にふさわしい議会のあり方について協議し、議会機能の強化や議会の活性化を図るため、基本条例施行前の平成23年6月から議会力向上会議を設置しました。
 これまでに開催した会議は30回を超え、委員間討議の実施、議員研修の実施、請願・陳情者の意見陳述、議会報告会の開催、議案書のホームページ上での事前公開、議案に対する賛否の公表、本会議における一問一答制の導入、市長等の趣旨確認のための発言、議員定数・議員報酬の改定等さまざまな議会改革の取組について協議を行い、実践に結び付けています。
 このうち、委員間討議と請願・陳情者の意見陳述について、実際に開催した過去の映像を見ながら担当者からの説明を受けました。
 委員間討議については、平成25年5月から試行実施し、現在も試行段階と言うことですが、審査の流れとして、委員間討議の申し出は目的及び論点を明確にし、委員会開催日の2日前までに行うこととしています。委員会当日においては、質疑後に委員間討議を行い、論点ごとに合意できる点がないか討議し、討論、採決を行います。なお、討議時間は30分以内としています。
 請願・陳情者の意見陳述については、平成25年5月から試行実施し、11月から本格実施しています。審査の流れとして、定例会初日の15日前までに意見陳述の申し出→許可・不許可の決定→委員会における意見陳述の開催(1件あたり3分以内)の手順で実施しています。

(3)視察から得られた考察
 堺市議会は上述のとおりさまざまな議会改革の取組を進め、それらを一つ一つ着実に実践しています。その結果、調査機関による議会改革度ランキングにおいて全国の1347議会中、第7位で、政令指定都市では第1位となっており、高い評価を受けています。
 担当者によると、議会と執行部との健全な緊張関係が他市と比較して顕著であることから、改革の取組を行う必要性が高く、これらを実践した結果として、高い評価を受けることとなったと分析しているとのことでした。
 また、議会図書室も視察させていただき、その蔵書数は約14,000冊と非常に多く、図書を管理する司書も配属されています。議会にとって有益な図書を効率的かつ効果的に活用することが可能な環境が整備されており、このような点からも高い評価を受けている要因であると考察しました。
 堺市議会のこうした取り組みは、本市においても議会力向上会議と同様の内容を審議している議会改革検討特別委員会を運営するにあたり大いに参考とし、議会改革の取り組みを着実に実施していくよう努めていきたいと考えます。

視察の様子
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