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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
教育環境委員会
視察先
福島県 福島市
視察案件
農業施策について
実施日
平成30年1月19日
参加者氏名
荒木洋美、斉藤義則、松本浩一、鬼丸裕史、
      滝澤英明、中川朗

視察結果概要

(1)視察先の概要
 福島市は、福島県の北部にある人口約29万人の市で、県庁所在地でもあります。
 当市は、明治40年に市制を施行し、平成29年には110周年を迎えました。
 市の西には奥羽山脈に連なる吾妻連峰、東には丘陵上の阿武隈高地に囲まれた福島盆地の中心に開けており、南北には阿武隈川が流れています。また、市域の中心には信夫山が位置し、これを取り巻くように市街地に広がっています。
 気候は内陸性気候であり、典型的な盆地気候の特徴を示しています。また、四季の寒暖が激しく、夏は暑く冬は寒く、降水量は6月に多く2月に少ない夏雨型になっています。
 暖地性、寒地性の果物の両方が栽培され、サクランボ、モモ、ナシ、ブドウ、リンゴ、カキと四季折々の果物が収穫され、全国有数の産地となっています。

(2)視察内容
 福島市では、農業施策について視察を受けました。
 当市では、新規就農者の確保や農業の中心となる担い手の育成のために、農業学習カレッジを開催するなどの学習機会の提供に加えて、関係機関との連携を図り、新規就農者の激励会の開催や新規就農者へのアンケートを実施し、新規就農への周知とフォローアップ体制を構築することにより、新規就農に向けた豊富な知識や技術の習得を図り、また、各種支援金の交付や融資制度を実施し、就農後の安定した農業経営を目指し、認定農業者の育成に取り組まれています。
 6次産業化の取り組みとしては、農業者、農業団体、食品製造業、流通販売業者、金融機関、学識経験者等で構成する「6次産業化推進協議会」設置し、今年度中にふくしま市6次産業化戦略の策定を予定しています。また、6次化アドバイザーの設置など、農業の特性を活かした特色ある農産加工物の開発や研究を促進し、農産物の新たな付加価値を創出し、消費拡大、農業所得の向上、地域産業を活性化させるため、製造、流通など農業以外の分野との連携を図りながら、市・関係機関が一体となって、東日本大震災による原発等の風評払拭及び魅力創出とブランド化を推進しています。また、福島市産の果物を使用したスイーツコンテストを開催し、優秀な成績を収めた作品をご当地メニューとして発展させることで新たな魅力の発信と農産物の風評払拭を目指しています。
 さらに、観光農業の取り組みとして、市内の果物狩りを実施するバスツアーを企画した旅行業者に補助金を交付し、観光客の誘導を図り、インバウンド推進事業として世界最大級の旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン」に出展し、国内外の観光関連企業等に向けたPRを実施するなど、市の農産物の魅力を周知するため取り組みを行っています。

(3)視察から得られた考察
 農業を取り巻く環境は、農業従事者の高齢化や後継者不足、遊休農地の拡大など、年々厳しさを増していきます。福島市においても、本市と同様に高齢化による後継者不足という課題はありますが、それに加え東日本大震災で起こった原発による風評を払拭することも大きな課題となっていました。福島市では、その大きな課題を解決するため、さまざまな施策を講じていました。まず、新規就農者の確保や担い手の育成においては、農業従事者向けに補助制度などを分かりやすく冊子にまとめたものを作成するなどの周知やフォローアップのほか、農業後継者連絡協議会への支援など、農業従事者同士の横のつながりを積極的に支援する取り組みが行われていました。また、特色ある農産加工物の開発や研究を促進し、農産物の新たな付加価値を創出させるために、市では6次産業化に特化した係を作り、新たな魅力を発信することで、地域産業も活性化が図られていました。また、果物狩りのバスツアーに補助をするなど、広く農産物の魅力を知ってもらうためにさまざまな取り組みが行われておりました。本市にも完熟梨をはじめ、他市に誇れる農産物は数多くございます。そのような農産物の魅力をいかにして広く発信していくかという取り組みが重要であると考察いたします。

視察の様子
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