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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
厚生福祉委員会
視察先
山形県 上山市
視察案件
かみのやま健康マイレージについて
実施日
平成30年1月18日
参加者氏名
佐藤  一、鈴木 一利、石川 友和、
矢島 章好、河井 美久、栗原 信司

視察結果概要

(1)視察先の概要
 上山市は、昭和29年10月1日、町村合併促進法に基づき、観光を中心とした上山町と米・果樹生産地帯である1町5カ村が合併し、面積196.32平方キロメートル、人口36,941人の田園観光都市として発足しました。その後、4カ村が編入合併し、現在は面積241平方キロメートル、人口31,146人(平成29年3月末現在)となっています。
 また、上山市は蔵王連峰の懐に抱かれた風光明媚な城下町・温泉町・宿場町としても有名で、運動・栄養・休養の三大要素を凝縮した日本一のクアオルト(ドイツ語で健康保養地の意味)を目指し、健康づくりに励んでいます。その中でも、県に先駆けて実施した健康マイレージ事業について、その事業内容等について、お話を伺いました。

(2)視察内容
 健康マイレージ事業は、市民の健康意識の向上と行動変容を図ることを目的に、かつ楽しく健康づくりができる仕組みづくりとして始められた事業で、上山市では平成26年度にスタートしました。
 参加者には各種検診やクアオルトウォーキング、集団で行う運動・健康教室・講座等に参加すると10ポイントが、日常個人で行うラジオ体操やストレッチ等の「運動」、塩分を控える・野菜を一皿増やす・一口につき30回噛むなどの「栄養」、食後歯磨きをするなどの「口腔」、休肝日や禁煙日を設けるなどの「目標」を達成する(自己申告制)と1日1ポイントが付与され、合計30ポイント貯めてポイントカードを市に提出することで、健康づくり協力店でお店独自のサービスが受けられる「やまがた健康づくり応援カード」がもらえるほか、年度末に行うお楽しみ抽選会の抽選券にもなり、健康グッズが当たります。普通、こういった事業は市民が対象ですが、市外の人も参加できるのは上山市だけだそうです。また、必要な予算額も抽選会の景品代(ノンフライオーブンや体組成計、デジタル血圧計など)を主とした約77万円と比較的安価であるのが特徴です。この県内初の事業に対して山形県からも視察があり、その後、平成27年度からは山形県事業として全県的に実施され、県内35市町村のうち20市町村が事業を実施、平成28年度からは市から県の事業に移行となりました。

(3)視察から得られた考察
 現在、春日部市でも健康マイレージ事業の実施を検討しているところですが、いかに若者を取り込めるかというのが課題となってきます。埼玉県をはじめ先進地は歩数計とスマホアプリを用い、歩数によりポイントが貯まるシステムを活用していますが、開発費等のコスト問題が発生します。その点、上山市は少ない予算で効果が得られるよう検討を重ね、結果、県全体で取り組む事業に発展するなど、参考とする点が多々ありました。なお、費用対効果に関しては、始めてまだ3年のため、医療費削減など目に見える効果はまだ無いとのことでした。
 また、上山市は健康マイレージ事業だけに限らず、その地形、特産物、温泉などを生かした総合的な健康づくりを市民、そして訪れる人に対しても提供しています。本市でもそっくりそのまま参考とすることは難しいですが、健康寿命を延ばすため、健康的な生活習慣を生活の一部として取り入れていくことが肝要ではないかと考えます。

視察の様子
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