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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
総務委員会
視察先
和歌山県 海南市
視察案件
新庁舎の整備について
実施日
平成30年1月19日
参加者氏名
金子 進  木村 圭一  今尾 安徳  吉田 剛

視察結果概要

(1)視察先の概要
 海南市は、平成17年4月1日に旧海南市と旧下津町が合併し、市域面積が101.18平方キロメートル、人口は平成29年3月31日現在、52,355人となっています。
 地勢は、和歌山県の北西部に位置し、北は県都和歌山市、南は有田市に隣接しています。平均気温は15度〜16度と、四季を通じて温暖な気候に恵まれ、山間部は蔬菜、果樹などの栽培に適しています。
 産業は、ミカン等の柑橘類、ビワ、漁業などの第1次産業、また漆器、日用家庭用品、家具、縫製、蚊取り線香などの地場産業に加え、海岸部には石油関連企業、化学、電力、鉄鋼などの工場が進出し、臨海工業地帯を形成しています。
 また、海南インテリジェントパークには、先端技術産業が誘致され、それぞれ調和しながら新しい市として更なる発展を遂げようとしています。

(2)視察内容
 海南市の旧庁舎は、昭和40年に建設竣工し、築後48年を経過していたことから老朽化が進み、構造上及び設備に関わる課題が生じていました。また、立地的には、海抜2メートルと低く、南海トラフの巨大地震により発生が見込まれる津波の高さは8メートルと予測され、有事の際に庁舎機能を維持することが困難な状況となっていました。
 このような状況を踏まえ、市は平成24年に庁舎検討懇話会を設置し、新庁舎の整備が必要であるとの意見集約がなされ、庁舎の位置についても6か所の候補地を選定し、早急に整備を進める必要性及び財政負担の軽減を図る必要性を考慮し、協議の結果、和歌山県所有の土地及び第三セクターの社屋を取得し、整備する方針を決定しました。
 その後、議会との協議を経て平成28年に入札、工事請負契約を締結し、平成29年7月に整備が終了し、11月6日に新庁舎としての新たな業務が開始されました。
 新しい庁舎は、鉄筋コンクリート造5階建て、総事業費約38億円で、既存建物を改修し、その北側に増築を行い、一体の建物として整備されています。
 その特徴・コンセプトとして、市民の安心安全を守り、市民に親しまれる庁舎として、災害対策本部機能を持ち、ワンストップサービス、ユニバーサルデザインを採用しプライバシーの保護にも対応した庁舎となっています。
 今回の行政視察では、新庁舎整備に至る経緯、候補地の絞り込みから新庁舎による業務開始までの経過等について担当者から説明を受けました。その後、各フロアを実際に視察し、その特色等について説明を受けました。

(3)視察から得られた考察
 海南市の新庁舎は、既存建物を改修し、その北側に増築を行って整備され、どこまでが改修で、どこまでが増築かの見分けが付かない程、一体的な建物です。このことにより、市役所の機能が市民にとってシンプルでわかりやすく配慮されたものとなっています。また、1階の市民窓口ゾーンにおいては、プライバシーに配慮された相談室が8部屋確保されています。 春日部市の新庁舎も、旧市立病院の建物を一部活用する予定であることから、市民に配慮されたものにするためには、海南市の庁舎の執務室の配置は大いに参考となるものと考えます。
 また、今回の視察は新庁舎の業務開始からわずか2か月後でもあったことから、引っ越しの方法等についてもお伺いしたところ、旧庁舎との距離が相当あるにもかかわらず、スムーズに行うことができたとのことでした。その要因は、新規購入備品の割合を高め、残置備品を希望する自治会に無償譲渡したこと等により量を圧縮したことによるものです。また、引っ越し前に公文書の整理を行い不要な文書は廃棄する等、文書量の圧縮に取り組んだことも効果的であったとのことでした。
 春日部市においては、新庁舎の位置が、現庁舎に近いことから、海南市のノウハウを参考にすることにより、よりスムーズに引っ越し作業ができるものと推察します。

視察の様子
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