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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
新風会
視察先
宮崎県 宮崎市
視察案件
市街地における文化公共施設(みやざきアートセンター)について
実施日
平成29年2月6日
参加者氏名
吉田 剛、古沢 耕作、栄 寛美、小久保 博史

視察結果概要

(1)視察先の概要
 宮崎市は、平成22年3月23日に清武町を編入合併し、人口約40万人、面積644.61㎢の県都として、新たなスタートを切り、なお一層市民に密着した市政を目指し、九州の中核都市にふさわしい特色あるまちづくりを進めています。
また平成20年3月に「第四次宮崎市総合計画」を策定し、目標とする都市像を「活力と緑あふれる太陽都市・・・みやざき・・・」として、「次世代につなぐまちづくり」に取り組んでいます。
太平洋に沿って流れる黒潮によって温暖な気候風土に恵まれ、美しい松の大樹海の一ツ葉海浜をはじめ、亜熱帯植物の繁殖する青島の国定公園日南海岸につらなる風光はまさに南国的色彩に富んでいます。
近年では、プロスポーツ球団などのキャンプ地としても知られ、生目の杜運動公園を核として「スポーツランドみやざき」の実現に積極的に取り組んでいます。
加えて、古代日本の神話と伝説に富み、昭和40年12月に「日本のふるさと観光文化都市」を宣言しています。

(2)視察内容
 宮崎市では、郊外に大型ショッピングモールが出来て以来、人の流れが変わり中心市街地から人の流出が続いているとのこと。
その背景の中でまちなかに「人の交流」をメインに考えた施設を作る話が浮上したとのこと。
市の担当者の言葉で特に印象に残ったのは「ちょうど成人を迎えた世代にとって、幼少のころのまちでの交流や買い物の体験は、大型ショッピングモールの記憶になっており、まちの中で交流や体験をした記憶がない。」そのためまちに愛着が持てない世代になってしまっているのではないか、との若者から聞き取った経験からのお話を頂きました。
市としては、まちなかに人の交流と体験をもたらしたいとの強い想いをお聞かせ頂きました。
みやざきアートセンターの整備にあたっては、コンセプトとして「文化・芸術によるコミュニティの再生拠点」@中心市街地における芸術文化を核とした交流・集客を実現し、宮崎市のオリジナリティある文化力を育む A合併後の新市民の交流拠点 を掲げられています。文化・芸術を核にして、文化・芸術の振興はもとより、まちなかへの集客からコミュニティの再生、こどもたちのまちなかでの経験を提供することを目指しておりました。
運営体制については、指定管理者による運営が実施され、運営主体は宮崎文化村というNPO法人宮崎文化本舗、NPO法人みやざき子ども文化センターの共同の経営となっております。
数多くの自主事業が実施され、民間ならではの発想で、「サブカルチャー」に力を入れ、仮面ライダーアート展やプロジェクションマッピングを活用したアートなど、当初の目標来館者を超え、年々来場者を増やす工夫をされております。
企画展を開くほか、中心市街地の回遊性を高めるイベントに協力したり、近隣レストラン利用者に企画展の割引を行うなどコラボした企画を進めています。
今後の展望としては、企画展の充実、まちなかアートスタジオと呼ばれる市民講座を通じた交流、ボランティアの充実、商店街や民間団体との連携、情報発信の充実を図って生きたいとの事。
課題としては、市当局との予算の確保に関する点、人材の確保、来館者の増加をあげられておりました。

(3)視察から得られた考察
 宮崎市では、平成19年に内閣総理大臣認定の「宮崎市中心市街地活性化基本計画」を策定し、計画に位置づけた事業を実施してきたが、「実感のある活性化に繋がっていない」などの意見を踏まえ、「宮崎市まちづくり推進プラン」を策定し「来る人住む人みんなのためのまちづくり」を基本理念に、賑わいの創出、まちなかの居住環境の向上、就業機会の増加、交通利便性の向上、を基本目標にプランの推進を図っております。
“マチナカ3000”プロジェクト〜宮崎市中心市街地 雇用拡大基本スキーム〜として、クリエイティブ産業をはじめとして「働く人をまちなかに戻す」との考えから、3千人の雇用創出に重点的に取り組んでいます。
こうした取り組みは本市の中心市街地の現状からも大変参考になるものと考えます。

視察の様子
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