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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
議会運営委員会
視察先
岩手県 陸前高田市
視察案件
災害時における議会運営について
実施日
平成28年10月31日
参加者氏名
鬼丸 裕史、栄 寛美、金子 進、松本 浩一、山崎 進、小久保 博史、武 幹也、中川 朗、会田 幸一(議長)、栗原 信司(副議長)

視察結果概要

(1)視察先の概要
 陸前高田市は、岩手県の南東部で、三陸海岸の南側に位置し、北東に大船渡市、北に住田町、西に一関市、県境の南側で宮城県気仙沼市と接しており、面積は232.29平方キロメートル、人口は平成28年10月末日現在で19,916人です。また、三方を山に囲まれ、カキやホタテを育む広田湾を抱えるリアス式海岸の美しい地域です。暖地性植物が自生する地域でもあり、ツバキを市の花としています。
 平成23年3月の東日本大震災では、中心市街地が壊滅的な状況となりましたが、復興計画を「海と緑と太陽との共生・海浜新都市」の創造とし、市民一丸となって市の再生に向けた取組をスタートさせています。

(2)視察内容
 平成23年3月11日の東日本大震災による津波により、陸前高田市では死者数1555人、行方不明者204人、浸水面積13平方キロメートルと大きな被害を受けました。当時、議会は、3月定例会会期中で、3月11日は常任委員会を開催しており、震災後、各委員会は自然流会となりました。議員は各自避難し、議長が避難所をまわり、安否確認を行った結果、議員2人、事務局職員4人の死亡が確認されました。
 こうした状況の中、3月定例会は庁舎も被災したことから、新年度予算が審議未了のまま自然閉会しました。そして3月28日に中学校の教室で臨時会を開催し、新年度予算が成立しました。
 その後、各常任委員会による被災状況の調査、復興に関する特別委員会の設置、9月の市議会議員選挙、議会基本条例の一部改正、議会報告会の実施、市長に対する復興に係る提言等を行い、12月定例会で震災復興計画の議決に至りました。平成24年以降は、通常の流れで議会の運営を行うことができるようになりました。
 議会としての東日本大震災の検証では、いざという時の備えについて議論し、対応マニュアルの作成と図上訓練の必要性を認識し、平成26年に災害対応指針や行動マニュアル等の作成、訓練を実施しました。

(3)視察から得られた考察
 陸前高田市では、震災以降、復興関連費等により予算規模が6倍になり、議会としての調査事項も多くなっていること、流出した文書の復旧のため、全国の公文書館や法政大学の支援を受けて取り組んでいるとのことで、現在も震災の影響により大変苦労されていると感じたところです。
 また震災まで、議会として大規模災害時における議会の対応策を講じてこなかったことへの反省に立ち、災害対応指針や災害対策行動マニュアル等を作成したとのことですが、本市においても、平成25年に災害発生時の対応要領や行動マニュアルを作成し、毎年訓練を行い、評価・検証を行っているところです。
 今後においては、陸前高田市の被害の状況や復興に向けて実際に行ってきた議会としての取組を念頭に置くことにより、訓練の際、そして有事の際にこれまでよりも適切で精度の高い対応が図れるよう努めていきたいと考えます。

視察の様子
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