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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
教育環境委員会
視察先
兵庫県 伊丹市
視察案件
伊丹市「農」の振興プランについて
実施日
平成28年10月13日
参加者氏名
荒木洋美、斉藤義則、井上英治、鬼丸裕史、滝澤英明、海老原光男、中川朗

視察結果概要

(1)視察先の概要
 伊丹市は、兵庫県の南東部に位置し、面積25.09㎢の市域を有しており、神戸市から約20km、大阪市から約10kmの圏域にあり、尼崎市、西宮市、宝塚市、川西市、大阪府池田市、豊中市に接しています。
 歴史的沿革としては、明治時代に入り、廃藩置県によって伊丹市域の町村は兵庫県に編入され、明治22年(1889年)町村制施行により、伊丹町、稲野村、神津村、長尾村の4町村にまとめられ、昭和15年(1940年)11月、伊丹市と稲野村が合併し、全国で174番目(兵庫県で8番目)の市として市制を施行して伊丹市が誕生しました。その後、昭和22年(1947年)神津村を編入し、同30年(1955年)宝塚市の一部を編入して現在の市域となり、平成22年(2010年)11月には、市制施行70周年を迎えました。
 また、「清酒発祥の地」として江戸時代に酒造業が栄え、豊かな経済力を背景に俳諧文化が華開き、現代にその歴史と文化を伝えています。さらに、大都市圏でありながら、毎年多くの渡り鳥が飛来する関西屈指の野鳥の楽園である昆陽池公園をはじめ、豊かな自然環境に恵まれ、市域の東には、伊丹空港(大阪国際空港)を有しています。

(2)視察内容
 伊丹市「農」の振興プランについて説明を受けました。
≪伊丹市「農」の振興プラン≫
計画期間…平成23年度から32年度までの10年間
目標像…農業者、市民、関連事業所などをパートナーとし、みんなで伊丹の価値を高める「農」の振興を図る
○将来像
@持続可能な環境をつくる都市農業の推進
A伊丹らしさを活かした都市農業の推進
B市民が広く親しめる農業の推進
○主な農業振興策
@持続可能な環境をつくる都市農業の推進
・中核農家登録制度…優れた技術力と経営力を有する中核的な担い手を確保・育成するため、中核農家として登録し、各種支援策(農機具の購入費補助、乾燥有機肥料現物支給事業における支給限度数量の割り増し)を実施
・ウメ輪紋ウイルス対策事業…平成24年7月に発生したウメ輪紋ウイルスに伴い、感染植物の大部分が処分され、苗・植木等の移動が制限⇒伐採跡圃場の苗木補助、営農技術支援セミナーの開催
A伊丹らしさを活かした都市農業の推進
・農産物直売所「スマイル阪神」への出荷促進…売り上げ実績 6億2,000万円(平成27年度)
・農産物のブランド化と販路開拓…農産物の加工販売活動を支援
B市民が広く親しめる農業の推進
・市民が農と関わる多様な場の設置…市民農園の設置、観光農園の開園
・農業祭の開催

(3)視察から得られた考察
 伊丹市では、平成23年4月に今後10年先を見据えた「農」の振興プランを策定しました。当計画は、「農業」という産業的側面だけではなく、「農」として広く捉え、産業や環境、市民的利用、他産業との連携などを進めるとともに、農業者のみならず、市民や関連事業者など、より多くの方に関係する計画となっています。そして、目標を実現するために特に力を入れて取り組むべきものを基本施策の中から抽出して「戦略プロジェクト」を構成し、計画的に事業を進められておりました。 
 農業を取り巻く環境は、農業従事者の高齢化や後継者不足、遊休農地の拡大など、年々厳しさを増してきています。そして、都市近郊の農地は、新鮮で安全な農産物の供給基地としての役割に加え、防災空間、緑地、ヒートアイランドの緩和、遊水機能、市民農園利用などの多面的な機能を持っています。また、国では昨年4月に成立した都市農業基本法に基づき、都市農業振興基本計画が今年5月に閣議決定され、今後は都市農業の多様な機能を生かすために都市農地の活用が求められています。
 本市においても、農業振興や都市農地の活用については、今後、さまざまな対応が求められますが、5年前に振興プランを策定し、先進的に取り組む事業の進捗状況等を視察することができ参考になりました。

視察の様子
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