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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
教育環境委員会
視察先
奈良県 大和郡山市
視察案件
産業の活性化について
実施日
平成28年10月12日
参加者氏名
荒木洋美、斉藤義則、井上英治、松本浩一、鬼丸裕史、滝澤英明、海老原光男、中川朗

視察結果概要

(1)視察先の概要
 天正8年(1580年)大和武士・筒井順慶が織田信長の力を背景に大和一国を統一し郡山の地に城を築いたのが城下町「郡山」の始まりであり、堺や南都の町から商人や職人を呼び寄せ保護政策をとるなど、積極的な商工業の振興に努めました。江戸時代には、柳沢6代藩主によって治められ、大和における政治、経済、文化の中心として栄えました。
 明治21年、町村制実施で郡山町と称し、昭和16年3月の筒井村編入後、昭和28年12月には、矢田、昭和、平和、治道の各村を編入。昭和29年1月1日、奈良・大和高田に次いで3番目に市制施行し、昭和32年に片桐町を編入し、現在の市域になり、奈良県西北部を占める奈良盆地北部に位置し、総面積42.69㎢となっています。
 現在は、「平和のシンボル、金魚が泳ぐ城下町」を合い言葉に、平成7年からは「全国金魚すくい選手権大会」、市制施行50周年の平成16年からは「大和郡山盆梅展」、平成17年からは卓越した記憶力で古事記編纂に尽力した稗田阿礼に因んで「記憶力大会」を開催しています。また、郡山城天守台整備や城下町アプリケーションの連携によって観光振興や産業振興を図っています。

(2)視察内容
 産業の活性化について、「元気城下町づくり」事業を中心に説明を受けました。
「元気城下町づくり」実行委員会の連携体制…産官学の連携体制を構築
農・商・工連携、産官学連携の促進事業…「PIKAメッセ」や「元気城下町クラブ」で交流機会を創出し、大和郡山市に縁のある人々が互いに人脈を形成
○「PIKAメッセ」
・産官学連携体制で、産業振興に資するイベントとして平成16年から毎年開催されるようになり、昨年度までに計12回開催
・ 企業からの出展、農業品評会、奈良高専によるロボコン大会など
○「元気城下町クラブ」
・仕事終了後(午後6時)に肩書き抜きで大和郡山市(企業、事業者)を元気にしようとする意欲に燃えた人が集まり、普段なかなか接する機会の少ない人たちと話ができる場として、平成15年から現在まで計40回開催
連携・交流と各分野の取り組み…「PIKAメッセ」、「元気城下町クラブ」によって、交流基盤、人脈が形成される。
 ⇒これまでの「元気城下町づくり」事業により構築された産官学のネットワークを活かし、各分野が専門性を発揮
「元気城下町づくり」に向けた各分野の取り組み…金魚サミットin大和郡山、食と農をつなぐプロジェクト、金魚マイスター養成塾、郡山筒井バル、商店街にぎわい事業補助金、創業スクール、県と「まちづくりに関する包括協定」、企業立地に向けた条例制定や規制緩和など
これからの「元気城下町づくり」事業…元気城下町クラブにより、引き続き農商工、産官学連携のための交流、人脈づくりを行う
現在、動き出している「農業」、「商業」、「工業」の分野に対して、自主性を重んじたバックアップ

(3)視察から得られた考察
 大和郡山市における「元気城下町づくり事業」は、各分野における研究機関を含めた産・官・学ネットワークを構築することで、お互いに刺激しあい、これまでとは異なる視点から産業全般の活性化を図るものです。主な取り組みとして、産官学連携体制で、産業振興に資するイベントである「PIKAメッセ」の開催や、異業種間の交流の場として「元気城下町クラブ」を平成15年から40回開催しています。
 本市では、まだ異業種企業間や学校などを含めた産官学の交流の機会は十分に確保されているとは言えず、依然として厳しい雇用状況や地域間競争に対応し、新たな企業立地促進のためにも、産学官連携を主導しバックアップするという元気まちづくり事業の取り組みは大変参考になりました。
 また、大和郡山市は金魚の生産が盛んであることから、さまざまな形で金魚のPRを行っており、金魚サミットや金魚マイスター養成塾などの開催をはじめ、公用車に金魚の写真が大きくラッピングされていたり、生きた金魚が泳ぐ電話ボックスや自動販売機が街角に設置されており目をひきました。
 本市においても、多くの伝統産業がありますが、PRの仕方を工夫することで、産業の活性化が図られるのではないかと感じました。

視察の様子
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