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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
建設委員会
視察先
三重県 四日市市
視察案件
近鉄川原町駅付近連続立体交差事業について
実施日
平成28年10月11日
参加者氏名
栄 寛美、水沼日出夫、坂巻勝則、会田幸一、蛭間靖造、武 幹也

視察結果概要

(1)視察先の概要
 鈴鹿山脈と伊勢湾に面する四日市市は、古くから「市」が開かれたことや、安土桃山時代には、回船業が発達し、「四」のつく日に市場が開かれたことからこの名前が生まれたとのことです。また、徳川家康がこの地を陸海の要地と認め直轄地にしたことにより、東海道の主要な宿場として本陣や宿駅も設置された経緯があります。
 地場産品では、三重県の指定伝統工芸品となっており、約300年前から旧東海道を往来する旅人のお土産品として日永の地で作りはじめられた「日永うちわ」が有名です。竹をそのまま使用した丸い柄に64本の多くの骨が張られ、弾力に富み、あおぐとしなやかな柔らかい風が好まれている特徴のあるうちわです。ほかにも質がよく、香り高い伊勢茶や海外でも高い評価を受けている四日市萬古焼などがあり、様々な地場産業が発展している地域です。

(2)視察内容
 近鉄川原町駅付近連続立体交差事業は、「三重県」と「四日市市」と「近鉄日本鉄道株式会社」の3者が連携して、総合的なまちづくりを行う「近鉄川原町駅周辺総合整備事業」の一つとして行われてきたものであり、平成19年2月に事業認可され、本格的な工事が進められてきました。鉄道の高架に関しては、平成26年10月に下り線の切り替えが完了し、今年の5月に上り線の切り替えも完了しています。この事業は、四日市市元町から本郷町間の約980メートルを高架し、5箇所の踏切を解消するものとなっています。
 また、近鉄川原町駅は、副駅名を「萬古焼の郷」としてホームの駅名看板に表示を行っており、駅改札の中の2本の高架橋柱を萬古焼のタイルで装飾するなど、地域の特徴を反映させた駅になっています。このように、連続立体交差を契機に地場産業とも結びつけ事業を展開している事業を視察し、鉄道高架が地域に及ぼす影響などを参考としたものです。

(3)視察から得られた考察
 この事業は、国道477号道路改築事業と三滝川鉄道橋道路橋緊急対策事業の3つからなる近鉄川原町駅周辺総合整備事業の一つとして行われているものです。近鉄川原町駅周辺は、戦災復興土地区画整理区域外の地区のため、住宅の密集と老朽化が地域の課題として挙げられており、火災が発生した際の延焼の危険のほか、狭隘道路が多く、緊急車両が通行できないなどの地域特有の課題がありました。連続立体交差だけでなく、まちが大きく変っていく過程にある地域でした。
 連続立体交差事業では、まず、踏み切り除去による交通渋滞の解消があります。ピーク時間あたり踏切遮断時間が約28分以上の幹線道路2本と対面通行ができなかった幹線道路が解消され、人の流れや物流の効率化に加え、民間投資の誘発も期待されます。本市においても、事業実施後の効果として、長期にわたる地域経済の成長が確実に期待されるものと考えます。また、高架下の有効活用に関して、市が行う公共施設で利益を伴わないものの設置として、駐輪場、駐車場、高架下公園を予定していました。高架下利用に係る工事は事業認可の対象外のため、市が単独の費用で整備しなければならず、その後の活用は十分な検討のもと、計画的に進めていく必要があると認識しました。

視察の様子
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