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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
公明党
視察先
鹿児島県 南九州市
視察案件
文化遺産を活かした観光事業の取り組みについて
実施日
平成28年10月19日
参加者氏名
中川 朗、栗原信司、武 幹也、荒木洋美、鈴木一利、木村圭一

視察結果概要

(1)視察先の概要
 南九州市は薩摩半島の南部に位置し、東西約22km、南北約30kmで、県都鹿児島市の南西約30kmのところにあります。また、南は広大な東シナ海を臨み、東は指宿市、西は枕崎市・南さつま市に接しており、南薩地域の地理的中心に位置しています。
 平成19年12月1日に旧揖宿郡頴娃町、旧川辺郡知覧町及び川辺町が合併し誕生しました。旧頴娃町は明治時代の頴娃村から昭和25年に町制施行した翌年に分村、旧知覧町は知覧村から昭和7年に町制施行、また旧川辺町は川辺村の大正12年町制施行後、昭和31年に勝目村と合併という歴史があります。
 旧頴娃町は東西に延びる海岸線は16kmに及び水平線はるかに屋久島、竹島、硫黄島、黒島などの島影を一望におさめることができます。また、戦後の土地改良事業等の推進により広大な別府台地のコラ層(火山砂礫層の不良土壌)が排除され、良質な土壌の畑作地帯が出現し、一大食糧生産基地となっています。
 旧知覧町は北部を厚地川・麓川、中央部を永里川が西流し、それぞれの流域沿いに水田が開けています。南部には南薩台地が広がり、戦後の農業構造改善事業等の推進により茶業と畜産を中心とした農業が行われています。
 旧川辺町は広瀬川(万之瀬川)が川辺盆地を還流し、神殿川・小野川(麓川)・高田川(永里川)などを合流して南さつま市へ流れています。鹿児島県指定史跡の清水磨崖仏に代表される仏教の盛んな地で江戸時代の一向宗禁圧、明治初年の廃仏毀釈を乗り越え、第二次世界大戦後の仏壇製造技術の発展などに伴って今日の販路が築かれました。昭和50年には伝統工芸品として伝統的工芸品産業振興法の指定を受けています。

 人口 36,713人(平成28年9月30日現在)
 面積 357.91㎢

(2)視察内容
 南九州市では国の名勝に指定されている知覧武家屋敷庭園群と太平洋戦争末期に行われた特攻作戦にまつわる資料を保存展示している知覧特攻平和会館があり、この2つの施設を中心に観光事業について取り組んでいます。
 武家屋敷庭園は7つの庭園が国の名勝に指定され一般公開されているとともに、麓地区と呼ばれる一帯18.6haは国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、麓地区全体で江戸時代の雰囲気を味わうことができます。観光客誘客の取り組みとして、3月はひな祭りに合わせて着物や大島紬の試着体験、11月には九州新幹線全線開業に合わせて始めた「ちらん灯彩路」で武家屋敷周辺に竹や紙の灯籠約1万個を飾り、通りや門をライトアップして幻想的な空間を演出しています。
 また、知覧特攻平和会館は太平洋戦争末期に行われた特攻作戦にまつわる資料を展示し、平和の大切さや命の尊さを発信しており、近年では平和学習の場として多くの児童、生徒が修学旅行などで訪れています。

(3)視察から得られた考察
 知覧武家屋敷庭園群の観光は、これまで大型バスでのツアーが主流であったが、近年ではレンタカー等を使った「街歩き観光」が増えており、リピート率の低下により観光客が年々減少していることを伺いました。今後はボランティアガイドの育成など、個人向け観光にも対応できるよう観光づくりを進めていくとのことです。
 春日部市にも歴史的な建物や文化財が残されており、これらの名所旧跡や景観資源を市の魅力として発信していくうえで参考となるものでした。

視察の様子
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