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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
厚生福祉委員会
視察先
長野県 長野市
視察案件
健康長寿のまち”ながの”への取り組みについて
実施日
平成28年10月14日
参加者氏名
佐藤 一、鈴木 一利、石川 友和、矢島 章好、河井 美久、小久保 博史、栗原 信司

視察結果概要

(1)視察先の概要
 長野市は、明治30年に長野県内で一番早く市制施行し、中央の出先機関や経済・文化面における中心的機関が集中されるとともに鉄道の開通で、政治、経済、文化、交通の要衝として急速に発展しました。現在では、幾度の市町村合併の経て、面積834.81平方キロメートル、人口約38万人を擁する中核市となっています。
 長野県は、厚生労働省の調査において男女の平均寿命が最も高く、日本一の長寿県となっています。また、長野市では平成23年から28年までの期間において「新・健康ながの21」という健康増進計画を進められ、その最終評価を昨年度に出されています。そういった背景もあり、長野市で取り組まれていた事業概要や最終評価結果などのお話を伺いました。

(2)視察内容
 長野市で取り組まれている健康増進計画「新・健康ながの21」と「第2次長野市食育推進計画」では、全93指標の内、目標達成及び改善傾向となった項目は併せて61指標(66%)となっています。
 その評価項目の中でも、生活習慣病予防対策では、40歳から64歳の働き盛りである男性の肥満割合が増加していました。がん対策においては、肺がんや大腸がんは、職場の検診や人間ドック等で受診しやすい環境が整えられていますが、乳がんや子宮がんの受診率は低い傾向となっています。こころの健康づくりにおいては、ストレスが過度であると感じている人の割合が増えて悪化傾向であるものの、自殺予防ゲートキーパー研修参加者の延べ人数は目標値を大幅に増加するなどしています。歯と口の健康づくり対策では、子どものむし歯の本数は減少傾向となっていますが、40歳以上の壮年期層における歯周疾患対策が課題となっていました。食育については、関心を持っている人の割合を増やすことができており、栄養バランスに配慮した食生活を送っている人の割合も大きく増加しています。こういった適正体重の維持や、栄養バランスのとれた食事は、生活習慣病の発症や重症化の予防の観点から非常に重要となっています。
 他にも、地域担当の保健師を配置し、地域ごとの課題を把握する取り組みや、特定健診を受診された方で、今後悪化傾向となりそうな方々に対して個別訪問を行うなどしていました。

(3)視察から得られた考察
 長野市では、健康の保持・増進と食育の推進は共通する分野の取り組みが多く密接していることから、今まで別々であった健康増進計画と食育推進計画が一体となった次期計画の策定を予定しており、この方向性は当市と同じ結論に至っています。
 今後、市民の健康寿命の更なる延伸を目標に、生活習慣病の発症予防と重症化の予防の徹底を図るためにも、運動や食生活の改善だけでなく、メンタルヘルスや歯と口腔の健康についても盛り込んだ次期計画を予定しているとのことでした。
 当市議会でも、議員提出議案において、市民が生涯にわたって健康に過ごすことができるように、「歯と口の健康づくり推進条例の制定を求める決議」を全会一致で可決し、市の執行部に対して、このことも重く受け止めるように求めています。
 本市では、平成30年度に健康づくり計画の中間的な見直しを予定していることもあり、今回の長野市での事例も踏まえた観点から、内容の精査を行えるのではないかと考えられます。

視察の様子
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