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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
厚生福祉委員会
視察先
岐阜県 岐阜市
視察案件
スマートウエルネスぎふについて
実施日
平成28年10月12日
参加者氏名
佐藤 一、鈴木 一利、石川 友和、矢島 章好、河井 美久、小久保 博史、栗原 信司

視察結果概要

(1)視察先の概要
 岐阜市は、岐阜県の県庁所在地として、商業とあわせて県政の中心として発展してきました。昭和22年の7月1日の市政施行のときには、人口約2万5,000人、面積約10平方キロメートルでしたが、近隣市町との合併により徐々に規模を拡大し、現在では面積202.89平方キロメートル、人口約42万人を擁する中核都市となっています。
 岐阜市では、少子高齢化に伴う社会保障費の増大に対応するためにも、”住んでいるだけで歩き続いてしまうまちづくり”を、ソフト面とハード面を一体的に推進することで、市民の健康を増進させる「スマートウエルネス事業」を取り組まれています。この事業内容や効果について、お話を伺いました。

(2)視察内容
 スマートウエルネスとは、”賢く健康”という意味で、幸せな健康(幸)都市を実現するために推進している事業であり、岐阜市では国の総合特区制度も利用しながら、各種施策を展開しています。
 平成24年1月に、スマートウエルネスぎふ推進本部を設置し、庁内の23もの部局などで情報共有と連携を図りながら、総合的な健康施策の展開が図られました。そこで、既存の健康施策だけでなく、まちづくりの観点から”車依存社会から歩くまちへ”として、歩行や自転車の走行環境、公共交通の走行や利用環境の整備を行っています。ハード施策としは、地理的特徴を生かし、長良川沿いでは豊かな自然を楽しみながら散歩やジョギングなどの「しっかり歩き」が行えるエリアと、中心市街地への買い物などの際の「ついで歩き」の2つのエリアを設定し、安全に歩くことができるように、歩車道の分離、駐輪場の整備、レンタサイクルの貸し出し、河川敷へのトイレや階段の設置、連節バス(BRT)の導入拡大などを行っています。また、ソフト施策として、農業まつりなどと連携して「市長と歩く健幸ウォーク」というイベントを実施し、健康づくりだけでなくまちなかへ誘導し回遊性の向上を図るなどしています。ほかにも、市内10カ所のコミュニティセンターに保健師を設置し、地域健康自主グループの創設や運営を支援しています。
 事業効果として、はっきりと見えるものは難しいが、高齢化が進行する中において、メタボリックシンドローム該当者と予備軍の人数比率は上昇していないことや、介護認定率の増加も一定程度に抑えられている傾向にあるとのことでした。

(3)視察から得られた考察
 「歩く」という行為は、シンプルですぐに始められるだけでなく、日常にも取り入れやすいといった特徴があります。岐阜市では、その「歩き」を、多くの方々の生活の一部として取り入れてもらうためのまちづくりや、きっかけづくりなどの各種施策を展開されていました。
 また、健康づくりの施策は、主に一つの担当課で行うことが多いと思いますが、岐阜市では、健康づくりという観点を、まちづくりの都市政策にも組み込み、関係各課が協力して「スマートウエルネスぎふ」の実現に向けて尽力されていることが印象的でした。
 本市も、こういった広い視野を持ちながら、様々な角度から市民の健康増進に繋がる施策展開を図ることが重要なのではないかと考えられます。

視察の様子
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