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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
建設委員会
視察先
新潟県 糸魚川市
視察案件
糸魚川駅及び駅周辺整備について
実施日
平成27年10月20日
参加者氏名
栗原信司、蛭間靖造、斉藤義則、松本浩一、岩谷一弘、木村圭一、小島文男

視察結果概要

(1)視察先の概要
 糸魚川市は、明治21年6月の内務大臣訓令により、それまで自然の集落を基礎としていた小規模な町村が集約され、明治34年に3町15村となった区域が基本となっています。昭和28年には、町村合併促進法が施行され、糸魚川市、能生町、青海町が誕生しました。そして、平成17年3月19日、糸魚川市、能生町、青海町が合併し、新「糸魚川市」が誕生しました。
 新潟県の最西端に位置し、南は長野県、西は富山県と隣接しています。市域の北は日本海に面し、中部山岳国立公園と妙高戸隠連山国立公園、親不知・子不知県立自然公園、久比岐県立自然公園、白馬山麓県立自然公園を有し、海岸、山岳、渓谷、温泉など変化に富んだ個性豊かな自然に恵まれています。
 また、森林資源やヒスイ・石灰岩等の鉱物資源や水資源など地域資源が豊富で、フォッサマグナについては日本列島生誕の謎を秘めた世界的な学術資源となっています。その反面、地滑り、風水害、波浪等の自然災害が発生しやすく、また、豪雪地帯であることから、住民生活に大きな影響をもたらしています。
 平成21年8月22日には「糸魚川ジオパーク」が日本初の世界ジオパークに認定、平成27年3月14日には北陸新幹線糸魚川駅が開業し、首都圏や北陸方面からのアクセスがさらによくなりました。

(2)視察内容
 糸魚川駅は、糸魚川市の中心駅で、えちごトキめき鉄道と、JR西日本金沢支社管内の富山県・新潟県及び長野県の支線区間を管理する北陸広域鉄道部のうち、大糸線の運行拠点が配置されています。北陸新幹線の延伸に伴い、平成24年8月に北陸新幹線の糸魚川駅施設及び新幹線駅舎の建設工事に着工し、平成25年12月には日本海口駅舎の運用を開始。平成26年9月には、自由通路の全面供用、アルプス口の暫定供用を開始しました。また、本年2月には、アルプス口駅舎1階に「糸魚川ジオステーション ジオパル」が開館し、「糸魚川駅周辺整備事業」総合完工の記念式典が開催されました。
 駅の外観は、糸魚川市周辺の風景をモチーフとして設計されており、日本海の波と北アルプスをはじめとして、市内で産出されるヒスイを表す翠色や、「世界ジオパーク」をイメージして、地層を表すストライプなどが取り入れられています。また、バリアフリー対策として、改札内コンコースとホームの間にはエレベーターとエスカレーターが設置されているほか、改札内コンコースのトイレにはオストメイト対応の多機能トイレが併設されています。
 自由通路は、2階平面部の延長70メートル、階段部を含む総延長115メートル、幅員6メートルとなっています。また、日本海口・アルプス口両駅舎のコンコース正面と、日本海口側階段下の待合室、ジオパル内には、デジタルサイネージが設置されており、列車・路線バスの発車時刻案内をはじめ周辺の観光案内、市の広報映像などが放映されています。
 アルプス口1階には、市が運営する糸魚川ジオステーションジオパルがあり、観光案内所や鉄道保存展示施設等を備えた複合型交流施設となっています。また、「世界ジオパーク」の魅力を発信し、鉄道実車両や鉄道模型に親しみ、楽しむことができる施設として、ジオパークに関する参加体験型コーナーやジオラマ鉄道模型(Nゲージ)、鉄道車両を間近で見学できる「キハ52待合室」などが設けられています。

(3)視察から得られた考察
 糸魚川市では、北陸新幹線延伸に伴い、新幹線が止まる駅及び周辺の整備が行われました。市外から鉄道を使って市にいらっしゃる方にとって、駅はその市を印象付けるいわば顔となります。
 糸魚川駅は、南北の自由通路が整備され、バリアフリーにも考慮された駅となっていました。また、駅1階の高架下部分には、市が運営している糸魚川ジオステーション「ジオパル」が設置され、日本で初めて世界ジオパークに認定されたジオパークを最新設備を駆使して紹介し、また、鉄道実車両や本格的な鉄道模型、プラレールに親しむことのできる大変魅力あふれる駅となっていました。
 現在の春日部駅周辺は、駅自体が老朽化しており、また、中心市街地が鉄道で分断され、人や物の往来が妨げられているだけではなく、商業の活性化の妨げにもなっており、鉄道高架による春日部駅付近周辺整備が進められています。
 糸魚川駅は、鉄道高架事業によるものではありませんでしたが、市の中心となる駅を魅力あるものへと整備し、地域を活性化させる点で、非常に参考になるものでした。

視察の様子
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