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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
厚生福祉委員会
視察先
岩手県 北上市
視察案件
こども療育センターについて
実施日
平成27年10月8日
参加者氏名
金子 進、海老原光男、水沼日出夫、大野とし子、
並木敏恵、古沢耕作、山崎 進、武 幹也

視察結果概要

(1)視察先の概要
 北上市は、岩手県内の内陸中部、北上平野の中ほどに位置し、面積は437.55平方キロメートルで、花巻市や奥州市と隣接しています。気候は、太平洋側の気候区に属していますが、日本海側の気候の影響を受けやすく、積雪量も比較的多い地域になっています。古くから南北交易と東西交易の交差する地域として栄え、近世では、南部藩と伊達藩が境を接するところとして、奥州街道の宿駅、北上川舟運の中継港、秋田に通じる仙北街道の起点となり、物資・情報の交流拠点として栄えました。平成3年には、旧北上市・和賀町・江釣子村の3市町村で合併しており、工業のみならず、商業や観光面の成長もあり、特徴ある文化施設や快適な生活環境の整備が進められたことで、産業都市・文化都市として発展するとともに、景観法に基づく景観形成のための意識啓発や計画づくりが進められています。

(2)視察内容
 平成3年に自立支援協議会を設置し、市独自の障がい者支援の体制を整えています。この協議会は相談支援事業の運営評価や相談支援機能強化事業の実施体制等について協議を行い、地域における中核的役割を担う組織であり、この組織を中心に「こども療育センター」も計画に沿った形で事業運営が行われています。
 平成4年4月に開設されたこの施設では、現在、児童発達支援事業、相談支援事業、地域支援事業、訪問療養事業の4つの事業を実施しています。対象は、就学前の子どもたちがメインであり、乳幼児健診などで把握した子どもたちをフォーローする流れになっています。児童発達支援事業は、心身に障がい、または発達の遅れのある児童が親と一緒に施設に通所し、日常生活における基本的な動作の指導や集団生活への適応訓練等を行うものです。相談支援事業は、児童やその保護者の療育相談等を行い、地域支援事業では、保育園や幼稚園等を訪問し、療育に必要な知識や技術の助言・協力、支援関係者等を対象にした研修会の開催等も行っています。視察にあたっては、センターの事業説明のほか、併せて施設内も見学させていただきました。

(3)視察から得られた考察
 現在、「障害者計画」と「障害福祉計画」を一体化した第4期目となる「北上市障がい者プラン’15」が策定され、引き続き重点施策として「障がい児や障がいの疑いのある子どもの早期発見・早期療育の推進」が位置付けられています。障がい児等への福祉サービスは、こども療育センターを中心に関係機関が連携を図りながら、早期療育を行う体制が整えられていました。この施設が実施する児童発達支援事業では、集団療育上、10人以下の小集団での療育が望ましいことから、開園日数やグループ分けの調整に課題があるとのことでした。次に相談支援事業では、外部の臨床発達心理士等の協力を得ながら、各種の発達相談に対して、対象となる児童や保護者に指導・助言が適切に実施されていることが分かりました。地域支援事業では、近年、公立以外の保育園や幼稚園等で発達に遅れのある児童の受け入れが積極的になってきており、巡回訪問や職員研修の提供が重要になっているとの現状を伺いました。中心となる施設において障がいのある児童や発達に遅れが疑われる児童に総合的な支援を行えることは、児童や保護者の精神的な安心につながるもので参考になりました。

視察の様子
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