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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
厚生福祉委員会
視察先
秋田県 横手市
視察案件
「健康の駅」推進事業について
実施日
平成27年10月7日
参加者氏名
金子 進、海老原光男、水沼日出夫、大野とし子、
並木敏恵、古沢耕作、山崎 進、武 幹也

視察結果概要

(1)視察先の概要
 横手市は、秋田県の県南地域に位置し、東の奥羽山脈、西の出羽丘陵に囲まれた横手盆地の中央で、面積は693.60平方キロメートルで秋田県の約6%を占めています。市内には雄物川と横手川が貫流し、豊かな水と肥沃な土壌により、国内有数の穀倉地帯を形成、美しい田園風景があります。交通の面では、JR奥羽本線と北上線が通っており、大曲駅を経由し秋田新幹線で約3時間40分で東京と結ばれています。また、道路は、国道13号と国道107号が地域内で交差し、平成9年には秋田自動車道が東北自動車道と接続され、秋田市・北上市ともに45分で移動が可能になっています。
 市内全域には、570箇所余りの遺跡が点在し、およそ1万5千年前の石器時代から人々が暮らしていたことが分かります。また、江戸時代は、秋田藩の城代が置かれ、常に県南の中心として発展してきました。現在では、秋田県で第2の都市になっています。

(2)視察内容
 「健康の駅」は、健康の駅推進機構により認証された施設を指すもので、健康のまちづくりをリードする健康交流拠点が認証されます。「健康の駅よこて」は、厚生労働省が創設した「第1回健康寿命をのばそう!アワード」において、平成24年度に自治体部門の優良賞を受賞した実績があります。横手市では、この健康の駅に大規模・中規模・小規模健康の駅として3つのカテゴリーにそれぞれの機能を持たせて効果を上げています。子どもから高齢者まで、すべの市民が健康をテーマに安全で効果的な健康づくりが実践できるよう支援しているものです。大規模健康の駅は、トレーニングマシン等の配置された施設を使用するもので保健師や運動指導員が常駐し、健康全般にわたる保健指導が行われています。中規模健康の駅は、地区公民館や小中学校の単位区で実施されるもので、運動指導員のほかボランティアである健康の駅サポーターの協力を得ながら運営されており、小規模健康の駅は、身近な町内会館や福祉施設で実施されるものです。なお、中規模・小規模健康の駅での活用を考えた「らくらく体操」も考案されており、いつでもどこでも効果的な運動が実践できるよう考えられています。

(3)視察から得られた考察
 横手市は、平成15年にプロジェクトを立ち上げ、平成16年に小規模健康の駅を開設。翌年には、「健康の駅よこてトレーニングセンター」として大規模健康の駅を開設し、順次事業展開が行われてきました。大規模健康の駅は、市民一人ひとりの運動をサポートする拠点型の施設で、中規模健康の駅では市民ボランティア等による健康づくりを実施。小規模健康の駅は、高齢者の方でも自分で通える範囲の施設として町内会館などを活用するもので、すみ分けがしっかりとされていました。平成23年に大規模健康の駅の一つを横手駅前の公共施設に移転したことで利用者が急増、利用者の年齢も平均で7歳も若くなったとの説明がありました。ただし、施設の移転だけの効果ではなく、運動指導員が地域に出向くことにより、市民が参加できる機会をつくってきたことが着目されます。関心のなかった市民が健康の駅の存在を認識し、仲間を増やしながら実践していくという人とのつながりで広がりを持たせた事業運営が参考になります。プロジェクトの立ち上げから地域の詳細な分析を重ね、一つひとつ課題を整理していった結果が実績を残しているものであり、市民を巻き込む手法が高く評価されるものと思います。

視察の様子
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