本文へ移動
背景色

現在位置 :トップページ › 行政視察報告書

各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
新風会
視察先
滋賀県 大津市
視察案件
子ども発達相談事業について
実施日
平成27年7月8日
参加者氏名
小久保博史、栄 寛美、海老原光男、
古沢耕作、吉田 剛

視察結果概要

(1)視察先の概要
 大津市は、日本最大の湖「びわ湖」の南西に広がる滋賀県の県庁所在地です。
 平成18年3月20日、大津市と志賀町が合併し、人口約323,000人の「新・大津市」がスタートしています。
 そして、平成21年4月1日から、中核市へ移行し、保健や福祉、医療などの分野でさまざまな事務権限を持つこととなり、市民のみなさんに、さらにきめ細やかな行政サービスが提供できるようになったとの事です。
 比良の山並みや白砂青松の湖畔に代表される自然の魅力と、県都として培われてきた都市の活力、豊かな歴史と文化に彩られた恵み豊かな都市です。
 一方、京都市に隣接しており、JR京都駅から約10分(大津駅・大津京駅)とアクセスも大変よく、京阪神からの利便性も高いです。
 大津は、667年に天智天皇が近江大津宮に都を移して以来、びわ湖を支配する要所として、また東海道の五十三番目の宿場町として栄えてきたとの事です。
 さらには、世界文化遺産の 「比叡山延暦寺」や紫式部ゆかりの 「石山寺」など、各時代を代表する多くの歴史文化遺産が今に引き継がれています。
 平成15年10月には、京都市や奈良市などに次ぎ、全国で10番目となる古都保存法に基づく 「古都指定」を受け、また国指定文化財は全国3位の件数を誇っています。

(2)視察内容
 現在の概要として、出生約3千人、乳幼児人口1万8千人で、就学前の障がい・発達障がい・要発達支援児は乳幼児人口の約9%(約1,600人)にあたり、乳幼児健診から、毎年障がい・発達障がいの早期発見は約350人(1歳〜3歳児の3%強)です。
 1973年「保育元年」・1974年乳幼児健診大津方式・1975年障がい乳幼児対策大津方式を確立し、その後40年余で就学前については、療育・発達支援療育・障がい児保育拡充を行ってきましたが、学齢期支援が課題となってきたとの事です。
 平成27年2月、子ども発達相談センター(発達障がいの発見、就学前後をつなぐ相談、学齢期の発達障がいへの相談窓口)を開設したとの事です。
◎乳幼児健診から発達相談へ(保険分野での支援)
○乳幼児健診(10か月、1歳9か月、2歳6か月、3歳6か月)で、保健師・小児科医師
  ・発達相談員・栄養士・歯科衛生士の専門職による相談                            ○地域別「すこやか相談所」7カ所、身近なところで学区担当保健師の訪問や来所による相談
○健診後のフォローの発達相談事業・・・保健師と発達相談員で、すこやか相談所の来所
 ・家庭訪問・保育園・幼稚園で発達相談を実施
○障がい児療育・発達支援療育・保育園の障がい児教育・幼稚園での加配などにつなぐ発達相談を実施子ども発達相談センター設置により3歳半健診以降、発達障がいの発見と対応は子ども発達相談センターに移行
大津市子ども発達相談センターの概要
 目的:発達に関する相談窓口を設置し、3歳6か月児健診終了後の幼児から中学生までを対象に、就学前後まで途切れることのない支援体制を構築し、多職種による専門的助言により、適切な支援を行うとの事です。

(3)視察から得られた考察
 発達障がいとは、脳神経の生物学的な脆弱性(先天的な脳の機能的異常)を原因として、認知や行動、コミュニケーションなどの発達に偏りを認め、生活に支障をきたしている状態をいいます。
 発達の偏り(出来ることとできないことの差が大きい)ゆえに、一見するとわかりにくいです。
 大津方式と呼ばれ、全国的にも有名になった子ども発達相談事業において、行政が包括的に専門職の方々を配置し乳幼児健診から中学卒業までカバーをしている現状があるが、今後18歳までこの事業を延長する予定とのことであります。
 障害者自立支援法の改正法(平成22年施行)では、障がい児支援の強化とともに、障がい者の範囲に発達障がいも含む事が明記されており、大津方式が今後の発達障がいに対応するに当たり、大いに参考になるものと考えます。

視察の様子
Copyright(c) 2007- 春日部市議会公式サイト Kasukabe City Council. All Rights Reserved.