各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 新風会
- 視察先
- 大阪府 泉南市
- 視察案件
- 保育所の指定管理について
- 実施日
- 平成27年7月6日
- 参加者氏名
- 小久保博史、栄 寛美、海老原光男、
古沢耕作、吉田 剛
視察結果概要
(1)視察先の概要
大阪府泉南市の人口は平成27年6月末時点で63,781人、世帯数は25,712世帯で、総面積は48.98q²(春日部市の66.00q²とほぼ同規模)であり、関西国際空港の南部約3分の1を市域に含んでいます。
大阪府南部に位置し、大阪都心部から40〜50km圏内にあり、公共交通機関を利用すると大阪都心部から1時間以内、 関西国際空港へは20分以内で到達できます。
市域の地形は、大きく山地、丘陵部、および平地部に分けられます。
市の南縁を区切る和泉山脈から連なる山地部には低い山が多く、市域で最も高い「ボンデン山」で標高468mです。
山地に続く丘陵部には、JR阪和線が走り、ゴルフ場や住宅団地が造成され、ため池が多くあります。
JR阪和線の海側には 歴史的古道である熊野街道(紀州街道)が市域を横断しています。
また、りんくうタウンは空港関連企業が集積し、当市の新たな経済の核となりつつあります。
(2)視察内容
@指定管理を採用した経緯について
A事業費および効果について
B今後の課題等について
(3)視察から得られた考察
泉南市の公立保育所については、特に「完全民営化」という明確な目標を持って保育所の指定管理者制度の導入を行っているのが、他にはない特徴です。
また、財政面での効果としては指定管理期間中において毎年約3,300万円の効果額(削減)があったとの事です。
今後の保育施設や子育て支援施策の当面の課題としては主に、「保育」「療育(障がいのある児童への対応)」「子育て支援」の3つを大きな柱として充実させるとの事です。
保育に関しては、公立保育所における早朝・夕刻の延長保育を充実させるため、時差対応の任期付保育士の配置を拡大するとの事です。
子育て支援に関しては、地域子育て支援センターを保育所内に設置して中学校区に1ヶ所を目標に、関係各機関との連携強化はもちろんのこと、きめ細やかな在宅子育て家庭への支援を推進するとの事です。
様々伺う中でも、公立保育所はこれまで保育において一定の役割を果たしてきたが、保育所本来の事業について民間活力を導入し、自治体の公的な役割は現在の能力を活かして子育て支援の仕組みを作る新規事業にシフトしていく必要があると感じます。
加えて、指定管理移行期の職員の引継ぎのための引継ぎ保育の実施や指定管理に対する第3者評価の実施についてなどの関連する事項についてもお伺いすることが出来たため、大変参考になる事例であります。
本市においても、子育てが楽しくなる環境を整え安心して子育てが出来るまちを目指し、保育に対する需要や多様な就業形態に対応する保育、病児保育や在宅家庭に対する子育て支援など多様な機能が求められると考えます。
指定管理から完全民営化という当市の公立保育所の民営化手法を参考に、民営化による財政面の効果を、更に保育施設やその他の子育て支援施策における課題解決に必要な人員や財源に充てる考えは、大阪特有なのか非常に効率的で、市民満足を多く得られるのではないかと考えます。

視察の様子