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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
総務委員会
視察先
兵庫県 相生市
視察案件
定住促進について
実施日
平成26年10月23日
参加者氏名
小久保博史、矢島章好、卯月武彦、鬼丸裕史、
滝澤英明、鈴木一利、会田幸一、栗原信司

視察結果概要

(1)視察先の概要
 相生市は、播州地方である兵庫県の西南端に位置し、姫路市までは約21キロメートル、神戸市までは約76キロメートルの距離にあり、平成26年4月1日時点で人口30,862人、総面積90.45平方キロメートルとなっています。
 相生市では、昭和49年に42,188人の人口を有していましたが、その後は、減少傾向の一途をたどっており、平成22年の構成調査人口では31,171人まで減少してしまいました。また、15歳未満の年少人口の割合が兵庫県内で下位になっており、このまま何も手を打たなければ年少人口の減少率が、30年後にはマイナス62%になってしまう予測が出されるなど、厳しい状況となっています。そのなかで、相生市で取り組まれている定住人口増加策及びそれに関連する各種事業について、事業概要を伺いました。

(2)視察内容
 相生市では、第2期行財政健全化計画を策定し、喫緊の課題に対しては選択と集中により投資を行い、将来の相生市が元気になるまちづくりを目指すこととしました。そこで、子育て応援都市宣言を行い、子育て世代をターゲットに定住促進を図ることになりました。子育て世代への定住促進策として、11もの事業を展開しています。
 @出産祝い金支給事業(相生市には分娩施設が市内に存在しないため、通院等の負担軽減やお祝い金として5万円を贈る事業)。
 A子育て応援券交付事業(お子さんが生まれた親御さんに、0〜2歳までの保育所一時預かりや延長保育、任意の予防接種で利用できる2万円分の子育て応援券を贈る事業)
 Bマタニティータクシークーポン交付事業(@と類似しているが、妊婦の医療機関や外出の際に利用できる1万円分(500円×20枚)のタクシー助成券を贈る事業)
 Cこども医療費助成事業(県事業の小学校4年〜中学校3年までの入院医療費の無料化に加え、市独自事業として通院医療費の自己負担分を助成する事業)
 D市立幼稚園給食実施事業(月曜日はお弁当、金曜日は午前保育以外の火〜木の週3回の給食を実施)
 E給食費無料化(市立幼稚園6園(一食240円)、小学校7校(一食250円)、中学校3校(一食310円)での給食費の無料化)
 F保育料軽減事業(市立幼稚園保育料を無料とし、私立幼稚園、保育所には月額8,000円を限度に補助)
 G市立幼稚園預かり保育事業(4、5歳児を対象に通常保育終了後16時30分まで、月額5,000円で預かり保育を実施)
 H相生っ子学び塾事業(地域の人々や教員OBの協力のもと、小学5、6年生を対象に週1回程度、小学校の空き教室を活用した学び塾を実施)
 I新婚世帯家賃補助金交付事業(市内の民間賃貸住宅に新たに入居する40歳未満の新婚世帯に、月額1万円の家賃補助を3年間行う)
 J定住者住宅取得奨励金(市内に住宅を新築、または購入した40歳未満の世帯に50万円。市外からの転入者で住宅を新築、または購入された世帯には制限なく30万円を5年に分けて助成。中古住宅についてはいずれも半額助成)

(3)視察から得られた考察
相生市では上記のとおり、様々な取り組みを行っていますが、必要な財源は行財政改革によって生み出した分を活用しており、高齢者や福祉のサービスを後退させることなく維持し、定住促進につながる各種事業を展開しているとのことでした。なお、人口については、大幅な増加とは言えませんが、徐々にではありますが微増の傾向となってきています。 また、子育て応援都市としての、子育て世代への周知割合も口コミにより評判が広がりつつはあるが、他市からの定住促進に向け今後もPRと分析の継続が必要であると、担当者からお話がありました。
 当市でも、シティセールスには力を入れたばかりということもあり、どんなに魅力ある施策を展開していても、それらをうまく市内外へとPRしていかなければ意味がありません。残念ながら減少傾向となっている当市の人口に歯止めをかけるためにも、その取り組み方や考え方について、相生市の事例を参考にしてまいりたいと考えます。

視察の様子
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