各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 新政の会
- 視察先
- 富山県 富山市
- 視察案件
- 富山市シティプロモーションについて
- 実施日
- 平成26年7月8日
- 参加者氏名
- 河井美久、山崎 進、会田幸一、滝澤英明、岩谷一弘、鬼丸裕史、金子 進、佐藤 一、斉藤義則、水沼日出夫、石川友和
視察結果概要
(1)視察先の概要
富山県富山市の平成26年3月末日現在の人口は 419,607人、世帯数は 169,534世帯で、面積は 1,241.85㎢です。 富山市は、日本海側のほぼ中央に位置し、水深1,000mの「海の幸の宝庫」富山湾から標高3,000m級の雄大な北アルプス立山連峰までの標高差4,000mの多様な地勢と雄大な自然を誇り、古くから「くすりのまち」としても有名な日本海側有数の中核都市である。そして、来年3月に控える北陸新幹線の開業を、さらなる飛躍のチャンスにと、市民全員参加型のシティプロモーションの槌音が響き渡る、市外の人々を引き付けるような魅力的なまちでもあります。
(2)視察先内容
視察のポイントは、富山市において始まっている、選ばれるまちづくり事業から聞こえてくる、官民総力をもってするシティプロモーション活動をご当地で学ぶことである。近年の本格的な人口減少・少子高齢化の難題に取り組まねばならないのは、富山市も例外ではなく、目前に迫る北陸新幹線開業に伴うストロー現象や、お隣り金沢との比較で見劣りする、市外の人々からみたまちの認知度を高め、改善する必要性から、市民自らが「バランスの取れた総合力のあるまちづくり」を考え、それに向けた活動を始めているのです。その間民意を吸い上げながら、平成21年度にシティプロモーション推進計画が策定され、都市の総合力を高めながらの、積極的な市外への発信(シティプロモーション)から、市民一人ひとりが「わがまち」に対して愛着や誇りを抱く「シビックプライド」を醸成する取り組みへと展開し、市民全員参加型の事業となって現在に至っています。市民の目線でまちを見直し、再発見をすることから始まるシティプロモーションの推進とシビックプライドの醸成、これらは選ばれるまちづくりのみならず、同じ思いを持ち合わせる、市民の絆をも強める素敵な活動に思えてなりません。
街に出れば、ごく自然に「AMAZING TOYAMA」や、魅力的なラッピングが施されたトラムが、緩やかに行き交う光景などが目に映り、それらの一コマ一コマが、広く市外へと発信され続けているのです。それはまさに、「富山市シティプロモーション」躍動中!です。
(3)視察先から得られた考察
富山市シティプロモーションは、卓越したアイディア力とリーダーシップを発揮する行政サイドと、とても意識の高い生活者とによる総力プロモーションにあると思われます。早くから先見の明を発揮した執行部は、富山市の魅力を見直し、再発見するために、市民に向け全員参加を促し続け、総合力の高いまちづくりへの関心度を高めてきました。
それらが実り始め、今ではまちの内外を問わず、ハード、ソフト両面で成果を上げ続けております。まさにリーダーシップが民力アップに繋がっている一モデル事業ですが、一担い手である生活者が、普段からその成果を目にしてその実感を味わいながら、知らず知らずのうちに人々との絆を深めていくという、圧巻の好循環作用を産み出しているのです。
首都圏のベッドタウンにあっても、魅力的なまちづくりには「シビックプライドの醸成」が、キーワードになることに異論はないはずです。

視察の様子