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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
緑新クラブ
視察先
広島県福山市、鞆(とも)の浦地域
視察案件
鞆(とも)のまちづくりについて
実施日
平成26年2月6日
参加者氏名
片山いく子、矢島章好、栄寛美

視察結果概要

(1)視察先の概要
  福山市は、広島県東部に位置し、人口は472,810人、広島市から東方へ103km、岡山市から西方へ58km、市の面積は約518kuで、北部、西部、及び南部には400〜500m級の山々が連なっています。
  福山市では、平成19年に第4次福山市総合計画を策定し、「人間環境都市福山」をまちづくりの基本理念に掲げ、「にぎわい しあわせ あふれる躍動都市〜ばらのまち 福山〜」を将来都市像として位置づけ、生活関連施設や都市基盤整備、福祉の推進、産業の活性化、教育・文化の振興など総合的な施策展開を進めています。

(2)視察内容
・鞆の浦地域の社会基盤となる道路や港を中心とした、住民と行政のまちづくりについて
・鞆地域の伝統的建造物群保存地区とまちづくりの経緯について
・狭隘道路などの道路交通と生活環境に関する現状と課題について

(3)視察から得られた考察
  鞆地域の人口は1960年代には1万3,000人でしたが、減少を続け2013年6月末時点で4,500人となり、高齢化率は43.6パーセント。人口の流出により様々な問題・課題が存在し、将来に対する住民の不安や街の魅力・活力の低下で、さらに悪循環となっています。
  鞆地域の抱える課題として、海と山に囲まれた狭隘な地形ではあるが歴史的な町並みの保存といった面と、住民が生活する上での利便性の向上と両面から考える必要があります。
  特に近年観光客が増えたため車両の通行量が増えた事もありますが、道路の状況は、幅員が狭く、う回路の無い区間や車同士のすれ違いが困難な道路が多く存在しています。
  そして、地元住民としても住みづらさを感じる方が多くおり、「いのちの道」として生活道路の確保をしてほしいと考えたことが原点となり、その後長年にわたりそのまちづくりの方向性を巡って分かれています。
  1950年からまちづくり計画が検討され、当初は道路拡幅が計画されましたが、1961年には町並みへの影響を回避するために、海側に新たな走路を整備する案が浮上しました。
  紆余曲折あり、1983年に海を埋め立て架橋とする案が策定されました。
  その埋め立て案も景観保護の意見を踏まえ、事業規模の縮小が図られ、2007年に埋立免許の申請を行い、2008年には、埋め立て架橋を前提として、道路拡幅計画の廃止と、伝統的建造物保存地区の都市計画決定を行いました。
  そして、埋め立て反対の住民が差し止めを求めて提訴し、一審で勝訴となり埋め立て計画は中止となり、広島県からは、山側にトンネルを掘り道路を通す案を示しているが、福山市側ともまとまらず膠着状態になっています。
  住民のためのまちづくりとはという点で、今後本市においてもまちづくりを考える上で、長期未着手の都市計画道路や連続立体交差事業など様々な課題があります。住民のためのまちづくりとはという点で、景観などのまちの魅力と便利になることによる生活環境の向上について、参考となる事例でありました。

視察の様子
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