各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 建設委員会
- 視察先
- 福井県 福井市
- 視察案件
- 賑わいの道づくりについて
- 実施日
- 平成24年10月16日
- 参加者氏名
- 鬼丸裕史、荒木洋美、大野とし子、蛭間靖造、今尾安徳、矢島章好、山崎 進、小島文男
視察結果概要
(1)視察先の概要
賑わいの道づくり事業は、来街者が楽しく安全・快適に回遊できるよう、道路と沿道建物との一体的な景観にも配慮した整備によって歩行空間を充実させる事業です。具体的な整備内容としては、舗装のグレードアップ(景観に配慮した舗装)、電線類の地中化、バリアフリーでのネットワーク化、人と車を共存させるコミュニティ道路等を整備するものです。
(2)視察内容
・賑わいの道づくり事業の路線である市道中央1−330号線(通称「駅前電車通り」)を中心に中央1丁目地区において道路整備方針を検討するため「中心市街地の活性化に向けたトランジットモール(約200mの区間を車両通行止めとし路面電車とコミュニティバスのみの通行を認め、歩行者と電車、バスの共存道路とする。)等社会実験」を行いました。歩行者が歩きやすい空間を実現した結果、来街者の増加や賑わいの創出などに効果が見られたことから、歩行者を優先する道路空間づくりを考えました。しかし、来街者の多くがトランジットモールに好印象を持っているのに対し、商店街では自家用車を含めたすべての交通手段が通行できる道路整備を望む意見が多い結果となりました。そこで、自動車のアクセスを確保しながら歩行者の回遊空間として整備を進めました。
・賑わいの道づくり事業の整備
@コミュニティ道路化
歩道幅員を広げ車道幅員を狭くし、車道も自動車の速度を低下させる表面仕上げをすることで、歩行者が横断しやすく、安全で快適な空間をつくります。また、歩車道境界は段差をなくし、誰もが歩きやすいユニバーサルデザインを採用しています。
A舗装のグレードアップ
景観に配慮した高質な空間を生み出すため、歩道および車道を自然石舗装やカラー舗装等で整備しています。
B電線類の地中化
景観に配慮した美しいすっきりした道路空間をつくるため、地上にはりめぐらされた電線類を道路の下に収めます。また、風や地震といった災害時に電柱が倒れたり、電線類がたれ下がるといった危険がなくなります。
(3)視察から得られた考察
整備後における道路を少しでも綺麗に保ちたいとの思いから地元商店街の方々が定期的に清掃を行ったり、統一したプランターを設置するなどの積極的な活動が見られるようになりました。
また、整備後の道路の利用方法として道路空間を舞台とした様々なイベントが開催され、また、道路景観に合わせ店舗を改装したり、新たに魅力的な店舗が出店したりといった効果が現れています。福井市の「賑わいの道づくりを活用したまちづくり」を、春日部市でも大いに参考にする必要があると思いました。

視察の様子