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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
緑新クラブ
視察先
新潟県 佐渡市
視察案件
市民と行政の協働について
実施日
平成24年7月31日
参加者氏名
栄 寛美、矢島章好、片山いく子

視察結果概要

(1)視察先の概要
・佐渡市の多職種連携プロジェクト「種火の会」は、市民(NPO)が中心になって、市民と行政、医療や福祉、教育の専門家が情報を共有し、それぞれが連携しながらだれもが安心して暮らせるまち「佐渡」をつくっていこうとの活動を行っている。
 平成22年4月の結成以来、毎月1回、他職種の専門家を招いての学習会は、今年7月ですでに27回を重ねている。
 その中心を担っている方々にお会いして、どのような思いで、どのようなつながりで活動しているのか伺った。

(2)視察内容
@「佐渡市発達障がい児支援事業」について―佐渡市社会福祉課「種火の会」学習会がきっかけになって、市が今年度から新規に取り組んでいる事業。
・巡回訪問…専門職員の定期的な保育園訪問による発達障がい児の早期発見
・個別相談…保護者や保育士等からの相談
・支援会議…個別ケースの支援方法の検討と関係機関との連携による支援
 専門職員がこれらの事業の中心的役割を担い、社会福祉課(児童家庭支援センター障がい福祉係)、保育園、保健師、教育委員会がチーム支援体制をとりながら支援体制を整えている。アドバイザーとして、小児科医師、児童相談所、保健所、特別支援学校などの専門家が必要に応じ協力する体制も整っている。
A法テラス佐渡
 佐渡市では、社会福祉協議会が成年後見センターを開設し、法人後見を行っている。しかし、高齢化率が36%強、要支援者1200人を超え、そのうち低所得者が四分の一をしめる現状の中で、佐渡市は成年後見制度利用支援事業の拡充を図っている。
 法テラスでは、それを担う第三者後見拡充のため、「種火の会」の中で担い手研修などに力を注いでいる。財産管理、虐待防止に留まらず、日常的に消費者トラブルに巻き込まれることもある高齢者が、安心していつまでも地域の中で自分らしく生きていけるまちづくりは、市民の志とそれに応える専門家集団の存在があってこそと実感した。
B佐渡総合病院
 対応してくださったのは、「種火の会」の運営委員のお一人、小児科の高野実医師。高野医師だけでなく、佐渡総合病院は、学習会の講師として各課の医師が加わったり、学習会の会場を提供したりしているとのこと。
 高野医師は、佐渡で生まれる年間約400人ほどの赤ちゃんすべての誕生に立会い、その後の成長を見守っている小児科医として、子どもたちが幸せに育つまちは、大人が互いに支えあい見守りあうまちであることが必要と、「種火の会」の活動に加わっていると話してくださった。
CNPO法人佐渡の福祉ゆい
 「種火の会」の事務局を担っている「ゆい」の事務局は、「ゆいの間」と呼ばれ、地域のだれもが利用できる茶の間ともなっている。
 ここで、関東からUターンして佐渡に住むようになって以来、ボランティアスタッフとして参加している三組のご夫婦からお話を伺い、故郷とはいえ、よそ者が加わることによって、地域に暮らし続けている人たちとはまた、別の角度からみたまちづくりが広がる可能性を教わった。

(3)視察から得られた考察
・「市民との協働」は、春日部市の総合振興計画の中でもまちづくりの基本となっているが、本当に必要な福祉などの分野での協働がなかなか実現していない実態がある。
 佐渡市では、市民が課題解決のために自ら動きだし、行政がその課題を共有して施策の中に取り入れ、行政と市民・民間のネットワークが構築されている。この点を参考にして、春日部市の中でも活かしていきたい。

視察の様子
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