本文へ移動
背景色

現在位置 :トップページ意見書 議決結果 › 議第16号 原発再稼働に反対する意見書

意見書・決議の詳細情報

議第16号 原発再稼働に反対する意見書

番号
議第16号
議決年月日
平成28年9月16日
議決結果
否決

内容

 8月12日、四国の西の端から細長く突き出た愛媛県の佐田岬半島の付け根付近に位置する四国電力の伊方原発3号機の再稼働が強行されました。国内の原発では唯一稼働中の九州電力川内原発1、2号機に並ぶものです。
 いったん再稼働した福井県の関西電力高浜原発3号機は、その後裁判所の差し止め決定で運転を中止しています。伊方原発も7月末の再稼働予定が直前に1次冷却水循環ポンプの不調が発覚して半月近く延期されました。国内のほとんどの原発が停止し、再稼働が予定通り進まなくても電力不足は起きません。
 伊方原発は、すぐそばを国内最大の活断層と言われる本州から九州まで続く中央構造線断層帯が走っています。いつ大きな地震が起きるかわかりません。しかもこの春以来の九州地方の連続地震で、周辺の地震活動の活発化が懸念されます。この時期に伊方原発を再稼働させるのは、まさに最悪の選択としか言いようがありません。
 鹿児島県の川内原発は、東日本大震災での東京電力福島原発事故のあと原子力規制委員会の審査に「適合」すると認められた最初の原発で、1号機は昨年8月、2号機は10月に再稼働が強行されました。川内原発は周辺に桜島、霧島、雲仙、阿蘇などの大きな火山が集中しており、地震や火山噴火による被害がとりわけ懸念される原発です。原子力規制委員会の審査は火山噴火の可能性については十分検討できておらず、審査に「適合」するという結果には、火山の専門家から厳しい批判が相次いでいます。
 8月27日には、鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事が、運転中の川内原発1、2号機の一時停止と安全性などの再点検を九州電力に申し入れました。三反園知事は、九州での一連の地震のあと住民の不安が高まっていることや避難体制の問題点を指摘しています。参院選と同時に行われた鹿児島県知事選挙で、川内原発の再稼働を推進した前知事を交代させ、運転停止を公約した知事を選んだ住民と知事の決断に、安倍晋三内閣も電力会社も応えるべきです。
 福島原発の事故が証明したように、原発は一旦重大事故を起こせば、地域的にも時間的にも広範な被害を周囲に及ぼすことになります。かつて政府も電力会社も炉心溶融のような過酷事故は起きないとの「安全神話」にとらわれ、福島原発事故を引き起こしました。新しい規制基準さえ満たせば「安全」だというのは、とんでもない新たな「神話」そのものと言わざるを得ません。
 よって、春日部市議会は、安倍内閣が進める原発再稼働に強く反対します。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
  平成28年9月16日
                         春 日 部 市 議 会
 衆議院議長 様
 参議院議長 様
 内閣総理大臣 様
 経済産業大臣 様

会議録

Copyright(c) 2007- 春日部市議会公式サイト Kasukabe City Council. All Rights Reserved.