各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 自民・無所属の会
- 視察先
- 埼玉県志木市
- 視察案件
- 放課後志木っ子タイムについて
- 実施日
- 令和6年5月22日
- 参加者氏名
- 鬼丸 裕史、石川 友和、山口 剛一、
永田 飛鳳、会田 吉幸
視察結果概要
1.視察先の概要
志木市は、埼玉県の南西部に位置し、面積は9.05平方キロメートル、東西に4.7kmと全国でも6番目に小さな市です。 都心まで電車で20分という好アクセスから、住宅都市・商業都市として発展してきました。一方、市内には「新河岸川」「柳瀬川」「荒川」の3本の川が流れ、自然や田園風景も多く残っています。また、江戸時代には、新河岸川と柳瀬川の合流地点に「引又河岸」という河岸場が設けられ、江戸と川越をつなぐ物流の拠点として栄えた歴史もあります。
2.視察内容
令和4年度には「埼玉・教育ふれあい賞」の表彰を受けている埼玉県志木市における文部科学省管轄の放課後子ども教室と厚生労働省管轄の学童保育を連携させ、こどもたちの居場所の確保及び異学年や多世代との交流を通した人間形成、また待機児童の解消及び教員の負担軽減など、多数のメリットがある放課後志木っ子タイムの運営方法等について理解を深めることを調査目的としています。
3.視察から得られた考察
放課後志木っ子タイムは、次世代を担うこどもたちの健やかな成長と人間形成を願って文部科学省が全児童を対象として実施する「放課後子ども教室」と厚生労働省の就労家庭等の児童を対象とする「放課後児童健全育成事業」(学童保育クラブ)を一体型に運営するものです。放課後の安全な居場所として、日頃からこどもたちが慣れ親しんでいる学校内の体育館・特別教室などを活用し、遊び・学習・体験・交流活動等多様な活動を実施しておりました。
実施場所は通っている小学校及び学童保育施設、参加対象者は小学校1年生から6年生までの在校児童全員であり、利用料は無料、利用日・時間は三季休業日、振替休日、県民の日も実施しており、時間は放課後から午後5時まで(冬季は午後4時30分まで)となっており、実施日が非常に多く、保護者からも好評だそうです。
特徴としては、プログラムが非常に多くあり、こどもたちが自分のやりたいことを自主的に選び、全てのプログラムに自由に参加できるなど、こどもたちの自主性を尊重し、さまざまな知識や経験を持つ地域住民の方を「市民先生」として迎え、児童との交流及び豊かな体験活動の場を提供するとともに、交流会の講師、見守りスタッフとしての活動など、たくさんの地域の方に協力をいただき運営されております。
予算は市内8校全体で約1億1,000万円、そのうち国・県からの補助金合計は約2,000万円です。
教育委員会と市執行部との関係については、執行部がこどもの居場所についてしっかりと学校に理解を求め、協力体制が敷かれておりました。このような状況のもと、教員の負担軽減にも繋がっております。
宗岡地区においては、全児童1,716人中、1,418人が登録しており、登録率は91.2%、利用率は82.6%となっております。
公園では思いっきりボール遊びができない、また近隣から騒がしいといわれる現状で、学校の校庭ではドッジボールなどを児童たちは思いきり楽しんでおり、大変生き生きしておりました。
プログラムの中に、今後お神輿体験等も盛り込み、「こどもの居場所作りから地域とのつながり」へと、本当の意味でのこどもたち、また未来への投資だと感じました。こどもたちの成長を育み、またこどもたちが安心してこどもらしく遊べる環境は、保護者にとっても非常に魅力のある制度だと思います。
子育て日本一を掲げる春日部市においても、子育てをする保護者の利便性という観点からだけではなく、こどもたちが自ら成長できる環境を整備することを早急に整備していく必要があると考察致します。

視察の様子