請願第5号 最低保障年金制度の実現と「消えた年金」問題の早期解決を求める意見書の提出についての請願
平成19年11月19日
片山いく子、秋山文和、小久保博史
件 名
最低保障年金制度の実現と「消えた年金」問題の早期解決を求める意見書の提出について
要 旨
1.国の責任で一人残らず「消えた年金」問題を早急に解決すること
2.最低保障年金制度を一日も早く実現すること
理 由
「消えた年金」問題は、国民に大きな衝撃を与えました。国の責任で一人残らず早急に解決し、年金制度への信頼を回復することが強く求められています。
同時に、日本の公的年金制度そのものも、国民の信頼をなくし、その役割を果たせなくなっています。
900万人を超える国民年金だけの人の平均年金月額は、4万7000円にすぎません。無年金者は現在100万人を超えると見られています。増大する無年金・低年金者は苦しい生活を余儀なくされています。その上、高齢者には、国保・介護の保険料の引き上げ、医療制度の改定による負担増が加わります。
去る8月10日に発表された昨年度の国民年金保険料納付率は66.3%にとどまり、前年度を0.8%下回るものでした。04年、「年金改革」の前提とされていた2007年度80%達成は絶望的な状況です。格差と貧困が増大する中、高すぎる保険料を払えない人たちが増大しているからです。地域経済への打撃も深刻です。
全国市長会は、6月6日の会議で昨年11月に続いて「将来に向けて持続可能な年金制度を構築するため」最低保障年金を含めた国民的な議論と、制度の見直しを求める要望書を国に提出しました。
また、国連社会権規約委員会は2001年8月、日本政府に対して「最低年金制度」の必要性を勧告しています。政府は、今年6月までに勧告に対する報告を求められていますがいまだ提出していません。
年金制度への信頼を回復し、すべての高齢者が老後を安心して暮らせる年金制度への道は「最低保障年金制度」の実現以外にはありません。
よって、上記事項の実現を求める意見書を採択し関係大臣および省庁に送付されるよう請願いたします。
地方自治法第124条の規定により、上記のとおり請願書を提出します。
平成19年11月19日