本文へ移動
背景色

現在位置 :トップページ › 行政視察報告書

各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
公明党
視察先
沖縄県 豊見城市
視察案件
豊見城市内一周バスについて
実施日
令和7年10月2日
参加者氏名
鈴木 一利、栗原 信司、荒木 洋美、木村 圭一、藤原 智子、中村 貴彰

視察結果概要

(1)視察先の概要
 豊見城市は沖縄本島の南部に位置し、那覇市に隣接しており、那覇空港にも近いことから、沖縄県の玄関口と、ベッドタウンとして発展してきました。面積は19.33㎢、人口は約6万6千人で、本土復帰を果たしてから人口が急激に増加し、村から市へと発展を続けました。その後も増加傾向を維持していますが、少子高齢化の進行や、将来的な人口減少も予測されているようです。2002年の市制施行により、行政サービスや都市基盤の整備が進み、空港に近いという立地条件を活かし、商業施設や物流拠点の誘致が盛んにおこなれており、特に、埋立地である豊崎地区には、大型商業施設や観光施設などが立地しています。都市機能と自然が共存しており、マンゴーなどの農業が盛んなまちで、海浜公園も多く、観光業も盛んです。

(2)視察内容
 豊見城市では「豊見城市内一周バス」に関して、特に自動運転を活用した先進的な取り組みを始めているということでお話をうかがいました。市内一周線を活用し、昨年から自動運転バスの導入に向けた実証実験の取り組みを始めています。高齢化や運転手不足といった公共交通の課題に対応するため、民間企業と連携した事業です。
生活路線である市内一周線(105番線)の一部区間(約11.7km)において、自動運転EVバスの実証運行が行われました。この実証実験では、期間中に1,700人を超える市民や観光客が乗車するなど、非常に注目を集め、乗客の満足度も高い結果と伺いました。2025年度には、一部区間で自動運転レベル4(特定の条件下でシステムが全ての運転タスクを行う、完全自動運転)の許認可を取得し、運行を開始することを目指しています。

(3)視察から得られた考察
 豊見城市は、既存の路線バスを維持するために、高齢化や運転手不足という公共交通の構造的な課題に対して、自動運転という抜本的なソリューションで立ち向かっています。これは、従来の「補助金による路線維持」や「運行回数の削減」といった対症療法ではない、未来志向の投資という観点で、学ぶべき点であります。
 当市においても、運転手不足など「春バス」の運行維持が将来的に困難になることを想定し、自動運転技術を将来的な選択肢として検討を始めるべきと思いました。まずは、交通量が比較的少ない地域や、大規模商業施設などの私有地・専用ルート(例:内牧公園周辺、大型商業施設周辺)といった限定されたエリアで、自動運転EVバスの実証実験を開始し、ノウハウを蓄積することを検討しても良いのではないでしょうか。豊見城市は、市役所単独ではなく、NEC、第一交通産業、電脳交通、ティアフォーといった大手テック企業やモビリティ事業者と積極的に包括連携協定を締結することで、自治体単独では困難な最先端技術を取り入れることが出来ており、この点も検討するべきと思いました。
 また、自動運転だけでなく、AIを活用した効率的な運行管理システムなども早期に取り組むべき課題だと改めて思いました。豊見城市は、観光地向けの特別な路線ではなく、市民の日常生活に根付いている「105番・市内一周線」の一部を実証ルートに選びました。この選定により、技術導入の目的が市民の移動手段の確保であることを市内外に明確に示せる点も高く評価できます。
 春日部市内においても、特に高齢化率が高く、病院や市役所、主要駅へのアクセスが不便な交通空白地域を特定し、それぞれの地域特性に合わせたルートをモデル路線として選定することの意義を学べました。実証運行中に丁寧にアンケートを実施し、乗り心地、安全性、予約のしやすさなど、高齢者やその家族が感じる懸念点や利便性を徹底的かつ念入りに分析している点も評価できました。豊見城市の事例では、乗客の92%が満足と回答しており、実用化に向けた市民の理解も得やすいと感じたことから春日部市でも検討するべきと思いました。

視察の様子
Copyright(c) 2007- 春日部市議会公式サイト Kasukabe City Council. All Rights Reserved.