各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書
視察報告書
- 委員会名・会派名
- 厚生福祉委員会
- 視察先
- 香川県 高松市
- 視察案件
- 重層的支援体制整備事業について
- 実施日
- 令和7年10月6日
- 参加者氏名
- 木村 圭一、会田 吉幸、榛野 博、水沼 日出夫、奥沢 裕介、大里 昇、小久保 博史
視察結果概要
(1)視察先の概要
高松市は、多島美を誇る波静かな瀬戸内海に面し、これまで、人々の暮らしや経済・文化など様々な面において、瀬戸内海との深いかかわりの中で、県都として、また、四国の中枢管理都市として発展を続けてきた、海に開かれた都市です。
明治維新の廃藩置県後、香川県の県庁所在地となり、明治23年2月15日に市制をしき、全国40番目の市としてスタートしました。
これまでに大正、昭和、平成を通じ、8回にわたる合併で、北は瀬戸内海から南は徳島県境に至る、海・山・川など恵まれた自然を有する広範な市域の中に、にぎわいのある都心やのどかな田園など、都市機能・水・緑が程よく調和し、豊かな生活空間を有する都市となっています。
人が集い、未来に躍動するまちとして、暮らす人・訪れる人それぞれが、ウェルビーイングな心地よさを感じ、国内だけではなく国外からも認知をされ、注目される世界都市・高松となるよう、「人がつどい 未来に躍動する 世界都市・高松」を目指して、まちづくりを進めています。
(2)視察内容
高松市では、地域共生社会の実現に向けて、平成30年8月から開始した「高松型地域共生社会構築事業」を一層充実させて推進するために、令和4年4月から国の重層的支援体制整備事業の枠組みを活用し、既存の相談支援等の取組を活かしつつ、地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制づくりに取り組んでいます。
地域共生社会の実現に向けた、高松型地域共生社会構築事業の3つの基本目標は、
@地域のみんなで助け合う仕組みづくり
A話しやすく分かりやすい身近な相談支援
B暮らしのどんな困りごとにも対応できる仕組みづくり
とし、重層的支援体制整備事業としています。
中でも、まるごと福祉相談員という福祉の専門職(社会福祉士・ケアマネジャー等)を設置し、まるごと福祉相談員が地域へ出向き、アウトリーチ等を行いながら、困りごとを抱える人や世帯の相談支援や、関係機関と連携した支援のコーディネートを行うことで、継続的な支援を実現しています。
事業効果として、令和4年度から重層的支援体制整備事業を実施することで、重層的支援会議・支援会議の開催が可能となったため、複雑化・複合化したケースについて、ケースごとに関係機関を招集し、情報共有や役割分担を行うことが可能となりました。事例としては、困窮の相談に来た高齢の女性の方が、自分の体調不良でありながら認知症を発症していた夫と、引きこもりの息子を抱えていた。夫は度々行方不明になることが問題で、息子は精神疾患ある状態。家はゴミ屋敷で、衛生的にも良くない状況であった。このような複合的な課題に対し、高齢女性の通院、夫の介護の認定からサービス繋ぎ、息子の精神病院への入院など一つ一つの課題を整理しサポート体制を整えていきました。
重層的支援会議に参加することにより、関係機関の担当者同士が顔の見える関係となることで、情報共有が円滑に行われるようになり、徐々にではあるが分野横断的な取り組みが進み、地域づくり事業などでも世代を超えた交流が広がってきているとのことでした。
(3)視察から得られた考察
重層的支援会議を行う際の縦割りの意識改革が非常に重要であることを認識しました。地域風土というものもありますが、まるごと福祉相談員による、なんでも相談できる環境が整っていることは市民にとって非常に安心できるものであると考察します。
また、つながる福祉相談窓口が市役所に設置されており、市役所に相談があった場合にも重層的支援会議につなげることができ、福祉にかかる相談体制として本市においても参考にできるものであると考察します。

視察の様子