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各常任委員会、議会運営委員会、各会派 行政視察報告書

視察報告書

委員会名・会派名
公明党
視察先
広島県 広島市
視察案件
市街地再開発事業について
実施日
令和7年8月4日
参加者氏名
鈴木 一利、栗原 信司、荒木 洋美、木村 圭一、藤原 智子、中村 貴彰

視察結果概要

(1)視察先の概要
 広島市は、人口約117万人、面積約906.7㎢を有する中国地方を代表する都市であり、戦後、全国で10番目の政令指定都市として指定されました。
 1945年8月6日に世界で初めて原子爆弾が投下された都市として広く知られており、本年で投下から80年を迎えます。近年、世界各国で自国第一主義や極端な政策が見られる中、広島市では反戦・平和への取り組みが一層具体化されており、今年の平和式典では来賓を招待する形式を取らず、式典の意義を理解する各国指導者の自主的な参加を促す方針が示されました。
 市中心部には平和記念公園が整備され、原爆ドームとともに世界遺産に登録されています。加えて、広島市は経済・文化の拠点としても発展しており、プロ野球やJリーグの本拠地を有するなど、都市としての多様な魅力を備えています。
 市街地を流れる太田川が形成するデルタ地帯には、歴史的な街並みと現代的な商業施設が共存しており、近年では広島駅周辺の再整備事業が本格化するなど、将来を見据えた都市づくりが加速しています。

(2)視察内容
 広島市における市街地再開発事業について、広島駅南口のB・Cブロックを中心に話を伺いました。対象地区は老朽化した建物が密集していましたが、再開発により住宅・商業・業務機能を備えた複合施設が整備され、都市機能の向上と地域のにぎわい創出が図られました。
事業は民間事業者との協業により段階的に進められ、地権者の生活再建にも配慮されており、再開発前は歩行者動線や景観に課題がありましたが、事業後は駅周辺の利便性が大きく改善されたとのことです。今後は周辺エリアとの連携や公共空間の質的向上等を課題としています。

(3)視察から得られた考察
 広島市の広島駅南口Bブロック・Cブロックにおける市街地再開発事業は、新幹線や路面電車など複数の交通機関が集積する結節点に位置しており、春日部駅がスカイツリーライン・アーバンパークライン・バス路線の結節点である点において、共通する要素が多く参考となりました。
 広島市では、行政と民間の明確な役割分担や合意形成プロセスの構築、都市再生特区制度の活用、広大な土地の確保、さらに容積率の大幅な緩和など、複数の課題を乗り越えながら再開発を推進しており、その手法は本市の西口再開発事業にも応用可能と感じました。
 一方で、再開発後の地価上昇や、従来から地域に根ざしてきた商業者の居場所確保といった課題も見受けられ、官民が連携し、継続的な情報共有を図ることの重要性を改めて認識いたしました。

視察の様子
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