高市早苗内閣総理大臣は10月24日に行われた国会での所信表明演説で、2027年度に防衛費を国内総生産(GDP)比2%(約11兆円)に増額する目標について「補正予算と合わせて今年度中に前倒しで措置する」と表明しました。また、いわゆる安保3文書(「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」)についても、改定を26年末までに前倒しすると表明しました。
安保3文書に基づく大軍拡が始まった23年度以降のわずか3年間で、防衛費は防衛省の当初予算だけで約3兆3千億円増加し、教育にかかる予算である文教費の2倍以上になりました。25年度の防衛費は防衛省予算に加え、海上保安庁予算など北大西洋条約機構(NATO)基準で「国防費」に計上される関連経費を含めると、約10兆円に達します。ここから「GDP比2%=約11兆円」を達成しようとすれば、補正予算で約1兆円を計上する必要があります。
補正予算は自然災害や経済情勢など、当初予算編成後に生じた事象に対応するのが趣旨です。防衛費の増額はこれに当たるとは言えず、補正予算の趣旨を逸脱するものだと言わざるを得ません。
高市総理は所信表明演説で、中小業者や医療機関への支援策など、さまざまな物価高対策を並べました。しかし、防衛費の大幅拡大が暮らしを守る予算を大きく圧迫することは避けられません。
米国のトランプ政権は、日本に対して防衛費のGDP比3.5%への増額を要求しています。GDP比3.5%は21兆円に達し、教育予算の数倍です。社会保障切り捨て、大増税、さらに赤字国債の大増発は避けられません。
よって、国においては、国民の暮らしを支える分野の予算を充実させること、そのためにも高市総理の表明した防衛費のGDP比2%達成前倒しを中止し、防衛費削減に転換することを強く求めます。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和7年12月18日
春 日 部 市 議 会
衆議院議長 様
参議院議長 様
内閣総理大臣 様
外務大臣 様
財務大臣 様
防衛大臣 様